高島規郎

高島 規郎の卓球人生

高島規郎（たかしま のりお）は、1951年に大阪府で生まれた卓球の卓越した選手であり、指導者としても肩書きを持つ存在です。彼は、1972年から1979年にかけて開催された全日本卓球選手権大会で、男子シングルスの部で3回も優勝を果たしました。この偉業は、特にカット主戦型のスタイルで達成されたものであり、卓球界における重要な業績として記録されています。また、彼はカット主戦型の選手としての地位を確立し、「ミスター・カットマン」と称されるようになりました。

高島選手の成績は国内のみならず、国際舞台でも評価されています。1975年の世界卓球選手権では男子シングルスで3位に入賞し、さらに団体戦においても4回の銅メダル獲得に寄与しました。彼の卓球キャリアは、その後も続き、第一線を退いた後は指導者として後進の育成に力を注いでいます。

彼は日本代表男子監督として活躍し、特に松下浩二選手を始めとする多くのカット主戦型の選手に卓球の技術や戦略を指導し、助言を行ってきました。2001年には世界卓球選手権大阪大会において、女子ダブルスで3位に入賞した武田明子・川越真由組を育て上げたのがその一例です。さらに、2006年には全日本卓球選手権東京都予選で予選落ちした佐藤素子選手を、わずか5ヵ月で女子シングルスのベスト8へ導くなど、指導者としての実績も豊富です。

現在は、母校である近畿大学の健康スポーツ教育センターで教授を務めており、学生たちにスポーツ教育の重要性を教えています。

技術革新に寄与した打法

高島規郎は、卓球においても多くの技術革新をもたらしました。特に彼が提唱した「肩甲骨打法」や「楕円打法」、それらをさらに発展させた「8の字打法」は注目に値します。これらの打法は、卓球における合理的な打球スイングを実現するためのものであり、現在の日本卓球界のデファクトスタンダードとなっています。高島選手の技術は、多くの選手たちに影響を与え続けているのです。

主な戦績

高島選手の代表的な戦績は以下の通りです：

• - 1973年: 全日本学生卓球選手権 男子シングルス 優勝
• - 1972年・1978年・1979年: 全日本卓球選手権 男子シングルス 優勝
• - 1975年: 世界卓球選手権 男子シングルス 3位入賞

著書

高島規郎は、卓球に関する多くの著書も残しています。主な著作には以下が含まれます：

• - 『卓球戦術ノート』 （卓球王国、2001年12月）
• - 『卓球 世界の技―見て学ぶ!世界のトップ選手のハイテクニック』 （卓球王国、2002年7月）
• - 『続 卓球戦術ノート』 （卓球王国、2012/07）
• - 『選手の力を引き出す言葉力』 （卓球王国、2012/12）
• - 『敗者を勝者に変える 卓球戦術ノート』 （卓球王国、2019/04）

高島規郎は、日本卓球界に多大な貢献を果たし続けており、選手としての業績のみならず、指導者としての影響力も非常に大きいのです。今後も彼の活動から目が離せません。

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