高明寺 (天台県)

高明寺

高明寺（こうみょうじ）は、中華人民共和国浙江省台州市天台県に位置する天台宗の仏教寺院です。その長い歴史と文化的な重要性から、多くの人々に信仰されています。

歴史

高明寺は、南朝陳の太建7年（575年）に、天台宗の開祖である智顗（ちぎ）によって創建されました。当初は霊墟（れいきょ）と名付けられ、智顗が天台山に建立した十二の古刹の一つとして数えられています。唐の昭宗の天祐年間（904年-907年）に「高明寺」と改称されました。その後、後唐の清泰3年（936年）には「智者幽渓塔院（ちしゃゆうけいとういん）」、北宋の真宗の大中祥符元年（1008年）には「浄名寺（じょうみょうじ）」と、時代とともに名称が変更されました。

明の万暦34年（1606年）には、高僧である伝灯（でんとう）が住し、寺の再興に尽力しました。伝灯自身は寺に住まなかったものの、その貢献は大きく、高明寺の歴史において重要な人物として知られています。

20世紀に入り、1926年には住職の観通（かんつう）が地蔵殿、鐘楼、天王殿を修復しました。さらに、1981年には華僑の夏荊山（か けいざん）と周勤麗（しゅう きんれい）、そして多くの人々の援助を受けて、住職の覚慧（かくえ）が寺院を再建しました。1982年には鐘楼が再建され、1983年には中華人民共和国国務院によって漢族地区仏教全国重点寺院に認定されました。1987年以降は、観音殿、放生池、山門などが再建され、現在に至る伽藍が整えられました。

伽藍

高明寺の伽藍は、以下の建造物で構成されています。

山門
天王殿
大雄宝殿（本堂）
観音殿
放生池
地蔵殿
方丈堂
蔵経楼
西方殿
鐘楼

これらの建造物は、高明寺の長い歴史と文化的な重要性を物語っています。

主な住僧

高明寺には、以下の著名な僧侶が住職を務めました。

智顗（ちぎ）
伝灯（でんとう）
覚慧（かくえ）

これらの僧侶たちは、高明寺の発展と維持に大きく貢献しました。

重要文化財

高明寺は、以下の貴重な文化財を所蔵しています。

『雍正龍蔵（ようせいちゅうぞう）』
『貝葉経（ばいようきょう）』
楞厳壇銅鏡（りょうごんだんどうきょう）

これらの文化財は、高明寺の歴史と文化的な価値を示す重要な証です。

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