高木繁光

高木繁光について

高木繁光（たかぎ しげみつ）は、1929年7月23日に生まれ、2013年9月10日に亡くなった日本の政治家です。北海道議会議員を8期務めたほか、財団法人日本消防協会の会長も務めました。彼の生涯は、政治、消防、そして教育の分野で多岐にわたる活動によって彩られています。

生い立ちと戦時体験

高木繁光は、北海道豊平町（現在の札幌市豊平区）でリンゴ園を営む家庭に生まれました。戦時中は陸軍少年飛行兵として父島に配属され、特攻命令を受けるも、終戦により帰還。この経験は、彼の人生観に大きな影響を与えたと考えられます。

学歴と職歴

戦後、高木は1947年に札幌商業学校を卒業。家業を手伝いながら北海短期大学へ進学し、1955年には北海学園大学経済学部を卒業しました。大学時代は弁論部と柔道部に所属し、活発な学生生活を送りました。卒業後は札幌市消防署に入署。その後、家庭裁判所調停委員などを経て、政界への道を歩み始めます。

政界での活躍

1975年、高木は自由民主党公認で北海道議会議員に初当選し、以後連続8期当選。2007年に議員を引退するまで、北海道の発展に尽力しました。北海道議会議員在職中は、エネルギー特別委員長などを務め、北海道のエネルギー政策にも貢献しました。

消防行政への貢献

高木は消防団活動に長く携わった経験から消防行政に精通しており、2007年には財団法人北海道消防協会の会長に就任。さらに、2010年には財団法人日本消防協会の会長に就任しました。都道府県消防協会会長が日本消防協会の会長に就任するのは、協会設立以来初の快挙でした。2012年に会長を退任するまで、日本の消防行政の発展に大きく貢献しました。

教育分野での活動

政治活動以外にも、高木は教育分野にも深く関わりました。学校法人幌南学園幼稚園の理事長を務め、教育の現場を支えました。また、2007年から2012年には富士常葉大学環境防災学部の客員講師として教鞭をとり、次世代の育成にも尽力しました。

死去

2013年9月10日、高木繁光は心不全のため亡くなりました。享年84歳でした。

家族

子息には、衆議院議員で元北海道議会議員の高木宏壽がいます。

受章歴

長年の功績が認められ、高木は以下の勲章を受章しています。

藍綬褒章（1995年）
旭日中綬章（2008年）

エピソード

高木は、その豊富な経験と知識から日本消防協会の会長に推薦されました。また、大学の同期には、学校法人北海学園理事長の森本正夫やナシオ会長の名塩良一郎がいました。

一方、札幌市の市道白石中の島線の一部が拡幅されず、渋滞の原因となっていたのは、高木が所有していた土地が売却されなかったためでした。しかし、高木の死後、遺産相続した子孫が同市に土地を売却し、2015年12月には道路の拡幅工事が完了しました。

参考文献

* 『北海学園120年の群像』北海道21世紀タイムス、2005年。

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