高松宮

高松宮について

高松宮（たかまつのみや）は、日本の皇室における重要な宮家の一つであり、その起源は大正時代に遡ります。1913年、第二次大戦直前の7月6日、大正天皇の第三皇子である光宮宣仁親王が初代としてこの宮家を創設しました。高松宮は有栖川宮を前身としており、有栖川宮は17世紀初頭から存在する伝統豊かな宮家でしたが、10代威仁親王が薨去した1913年には、皇室典範により養子縁組が禁じられていたため、断絶の危機にありました。

しかし、宣仁親王は大正天皇の特旨を受けて、有栖川宮家の祭祀を継承し、宮家の財産や一部の旧臣を相続して「高松宮」と名乗ることになりました。また、威仁親王の外孫である徳川喜久子が宣仁親王の妃となり、家族の歴史が続くことになります。宣仁親王には子がいなかったため、2004年には喜久子妃の薨去によって宮家は断絶してしまいます。

構成員と系図

高松宮には、初代から続く系譜がありましたが、その詳細については今は宮内庁の公式資料に依存しています。家系図には、宣仁親王の運命のパートナーとしての喜久子妃など、重要な人物が含まれています。

宮邸の歴史

宣仁親王は、8歳の時に「高松宮」の名を賜り、1904年に築かれた青山東御殿に住んでいました。その後、1922年に威仁親王妃慰子が薨去する際には、有栖川宮邸を継承しました。昭和に入ると、三年町にあった本邸が外務大臣官邸に転用されたため、高松宮邸は港区高輪に移転しました。高輪御殿は、明治天皇の皇女たちの住まいでもあり、豪華な装飾が施されていました。1931年には、新たな洋風本館と和館が完成し、さまざまな儀式や行事が行われました。

戦後の変遷

太平洋戦争中、幸いにも空襲には遭わずに済みましたが、戦後は敷地が縮小され、多くの場所が払い下げられました。高松宮邸は1949年、貿易庁の迎賓施設に改装され、さらなる国際交流の場として利用されました。また、周辺の地は住宅や学校などに転用されています。

別邸の歴史

高松宮家は、有栖川宮家から多くの別邸も引き継いでいます。中でも翁島別邸や葉山別邸は特に注目され、現在もそれぞれの地域で使用されています。一方で、葉山別邸は1987年に相続税の支払いに伴い売却され、近代美術館に変わることになりました。このように、高松宮家の歴史は多岐にわたり、その重要性が際立っています。

まとめ

高松宮は、日本の皇室の中でも特有の歴史を持つ家系であり、過去100年以上にわたり様々な変遷を経てきました。今後もその歴史を追っていくことが期待されています。

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