高梠真一

高梠真一について

高梠真一（こうろぎ しんいち、1954年生まれ）は、日本の会計学者であり、特に管理会計論、原価計算論、会計史の分野で著名です。現在、久留米大学の教授として活躍しており、また日本会計史学会の元会長としても知られています。

人物と経歴

熊本県熊本市で生まれた高梠は、1977年に大分大学経済学部を卒業し、その後1979年には同大学の大学院経済学研究科で修士課程を修了しました。彼のキャリアは中九州短期大学における助手から始まり、専任講師や助教授として経験を積みました。その後、九州共立大学でも教鞭を取った後、1989年に久留米大学商学部に助教授として移籍します。

1993年にはアメリカのイリノイ大学で客員研究員としての活動を行った後、1997年には久留米大学商学部教授に昇進しました。2003年には神戸大学から博士（経営学）の学位を受け、2008年にはハグレー博物館及び図書館の客員研究員に就任しました。高梠は、管理会計論や原価計算論の専門家であり、特に19世紀から20世紀にかけてのアメリカの管理会計実務についての研究を行っています。

主な業績

高梠は数多くの著書を執筆しており、その代表作には『アメリカ鉄道管理会計生成史 : 業績評価と意思決定に関連して』（1995年）、『アメリカ管理会計生成史 : 投資利益率に基づく経営管理の展開』（2004年）、および『管理会計の道標 : 原価管理会計から現代管理会計へ』（1999年、村田直樹との共編著）などがあります。これらの著書は、管理会計の発展や実務に関する貴重な情報を提供しており、多くの学生や研究者に影響を与えています。

また、『管理会計入門ゼミナール』（2005年、編著）や、『近代会計史入門』（2014年、清水泰洋との共編著）などの書籍も、教育者としての側面を示しています。特に、原価計算や管理会計に関する実践的な知識を提供し、学生や実務家に向けた内容になっています。

受賞歴

高梠はその研究活動においても高く評価されており、2000年には日本生産管理学会から学会賞を受賞。さらに2005年には日本会計史学会、同じく日本原価計算研究学会及び日本管理会計学会からも学会賞を授与されています。これらの受賞は、彼の卓越した研究業績と教育的貢献を示す証左と言えます。

高梠真一は、日本における会計学の発展に寄与し続けており、今後もその活動に期待が寄せられています。

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