高橋信夫

高橋 信夫（たかはし のぶお）

1972年3月22日に群馬県利根郡昭和村で生まれた高橋信夫は、元プロ野球選手および野球指導者です。捕手としてグラウンドに立ち、引退後は指導者として多くの選手を支えてきました。

アマチュア時代からその才能は高く評価されていました。利根商業高校時代には、2年生の夏にチームが県大会準優勝に貢献。流通経済大学へ進学後も活躍は続き、2年時には明治神宮大会で準優勝を経験し、4年秋にも同大会でベスト4に進出しています。大学卒業後、1994年に社会人野球の本田技研に入社。1996年には、入来祐作投手らを擁してチームが都市対抗野球大会で優勝を果たしますが、この時は控え捕手でした。しかし、翌1997年の都市対抗野球では、川鉄千葉の補強選手として出場し、チームのベスト4入りに貢献するなど、社会人野球界でも確かな実力を見せました。

こうした実績が認められ、1997年のプロ野球ドラフト会議でオリックス・ブルーウェーブから5位指名を受け入団。アマチュア球界では屈指のキャッチング技術を持つと評されていましたが、プロの世界ではなかなか出場機会を得ることはできませんでした。1998年には一軍デビューを果たしましたが、限られた出場機会の中で結果を残すことに苦しみ、目覚ましい活躍を見せることなく、2001年シーズン限りで現役を引退しました。

現役引退後、高橋信夫は指導者の道へ進みます。2002年からは読売ジャイアンツのブルペン捕手としてチームに加わり、実に19年間もの長きにわたり、多くの投手や捕手の練習を支え続けました。その献身的な働きが評価され、2021年シーズンからは読売ジャイアンツの二軍ブルペンコーチに就任しました。この年、登録名を「高」の旧字体である「髙橋 信夫」に変更しています。しかし、同年10月6日にはシーズン限りでの退任が発表され、チームを離れることとなりました。

巨人退団後も、指導者としての活動は精力的に続けられます。2022年からは神奈川県を拠点とする社会人野球チーム、ジェイファムでバッテリーコーチを務める傍ら、同年より流通経済大学付属柏高等学校のコーチとしても後進の指導にあたっています。そして、2024年1月には、この年からイースタン・リーグに新規参入したオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブのバッテリーコーチに就任することが発表されました。ここでは再び登録名が「高橋 信夫」に戻されました。しかし、オイシックスでも長く務めることはなく、シーズン終了後の同年10月18日に球団からの退団が発表されています。

プロ野球選手としての高橋信夫の年度別打撃成績については、NPB公式サイトなどで確認できます。以下に、プロ入り後の主な記録や背番号、登録名の変遷をまとめます。

初記録（オリックス時代）

初出場：1998年5月15日、対福岡ダイエーホークス6回戦（グリーンスタジアム神戸）、8回表に捕手として出場
初先発出場：1998年5月21日、対千葉ロッテマリーンズ10回戦（千葉マリンスタジアム）、8番・捕手として先発
初安打：同上、2回表に相手投手から右前安打
初打点：1998年5月28日、対福岡ダイエーホークス10回戦（福岡ドーム）、4回表に相手投手から右前適時打

背番号

37（1998年 - 2000年、オリックス）
50（2001年、オリックス）
72（2021年、巨人）
74（2024年、オイシックス）

登録名

高橋 信夫：1998年 - 2001年（オリックス）、2024年（オイシックス）
髙橋 信夫：2021年（巨人）

高橋信夫は、選手としてはアマチュアで輝かしい実績を残しつつプロでは苦労を経験し、指導者としては長年のブルペン捕手としての貢献からコーチへとステップアップするなど、多岐にわたるキャリアを歩んでいます。その経験は、今後の野球界での活動においても生かされていくことでしょう。

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