高橋秀明

髙橋秀明（たかはし ひであき）

日本の経営者。

生い立ちと教育

髙橋秀明氏は1952年8月20日に埼玉県川越市で生まれた。大学では工学を専攻し、1978年に千葉大学大学院工学研究科電気専攻の修士課程を修了した。

キャリア初期：日立製作所入社からエレベーター開発

大学院修了と同年の1978年、日立製作所に入社。入社後の約20年間は、主にエレベーターの開発部門で技術者としての経験を積んだ。長きにわたり現場で培った技術的な知見は、その後のキャリアにおいて重要な基盤となった。

グループ会社での要職

技術畑から経営職へとキャリアを移し始め、2001年にはシンガポールに拠点を置く日立エレベーターエンジニアリングの社長に就任し、海外事業の運営に携わった。帰国後、2004年4月には日立製作所の都市開発システムグループに属する水戸ビルシステム本部の本部長に就任。翌2005年4月には、日立製作所の主要子会社である日立ビルシステムの代表取締役社長を務めることとなった。

日立製作所における執行役員としての活動

日立ビルシステムでの社長職を経て、2007年4月には日立製作所の執行役常務に昇進し、都市開発システムグループのグループ長およびCEOを兼任した。同年6月からは、日立産機システムの非常勤取締役も務めた。

日立電線・日立金属の経営を担う

2011年、日立グループの素材・高機能材事業を担う一社である日立電線の社長に就任した。その後、日立グループ全体の再編の一環として、2013年には日立金属が日立電線を救済合併することが決定。この合併に伴い、髙橋氏は日立金属の副社長に就任し、経営統合のプロセスに深く関与した。

2014年4月、日立金属の代表取締役社長に就任した。この社長就任は、経営陣の若返りを図り、日立電線との統合によるシナジー効果を最大限に引き出すことを主な目的としていた。日立金属の経営トップとして、事業構造改革やグローバル展開を推進したが、2017年に同社社長の職を退いた。

日立製作所での最終役職とその後

日立金属社長退任後、日立製作所本体の経営に再び携わり、執行役副社長を務めた。2020年3月31日をもって日立製作所の執行役副社長を退任。翌4月からは、同社の嘱託として、豊富な経験と知見を活かした活動を続けている。

その他の活動

経営者としての活動に加え、業界団体の要職も歴任しており、日本電線工業会の会長を務めた経験も持つ。

髙橋秀明氏は、技術者としてキャリアをスタートさせ、国内外のグループ会社、特にビルシステム事業や素材・高機能材事業において経営のトップを歴任し、日立グループの多岐にわたる事業領域で重要な役割を果たした人物である。

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