高田真理

高田真理：青い三角定規を彩った歌声と、その終焉

高田真理（たかだ まり）は、1970年代に一世を風靡したフォークグループ「青い三角定規」の元メンバーとして知られる日本の歌手です。1947年5月7日に兵庫県神戸市で生まれ、2006年9月26日に59歳という若さでこの世を去りました。

青い三角定規での活躍

高田真理は、ユニオンレコードからソロ歌手として活動をスタートさせました。その後、1971年に西口久美子、岩久茂と共にフォークグループ「青い三角定規」を結成し、ギターを担当しました。グループは、高田のギターテクニックと斬新なサウンドで人気を集め、「太陽がくれた季節」などのヒット曲を連発しました。しかし、1973年にグループは解散し、高田は一時ソロとして活動しました。

まざぁ・こんぷれっくす結成と引退

1975年、高田真理は男性二人組のフォークデュオ「まざぁ・こんぷれっくす」を結成し、ビクターから再デビューを果たしました。しかし、ほどなくして音楽活動から完全に身を引き、埼玉県入間市に居を構えました。引退後は居酒屋を経営するなど、一般人としての生活を送りました。

青い三角定規再結成と悲劇

2006年、ソロ歌手として活動していた西口久美子の歌手生活35周年を記念して、青い三角定規の再結成が決定しました。同年8月11日には正式に活動再開が報じられ、日本テレビ系の『24時間テレビ29』に出演するなど、再結成は順調に進んでいるように見えました。

しかし、その直後の2006年9月11日、高田真理は原付自転車を運転中に人身事故を起こし、業務上過失傷害と道路交通法違反（酒気帯び運転）の現行犯で逮捕されてしまいます。当時、飲酒運転による事故が社会問題となっていた時期であり、著名人である高田の逮捕はマスコミから大きな非難を浴びました。世論に配慮する形で再結成は中止となり、高田は心労を重ねることになります。そして、事故から15日後の同年9月26日、高田真理は埼玉県入間市豊岡のマンションから飛び降り自殺を図り、帰らぬ人となりました。

人となり

高田真理は、引退後に5年間もの間、山籠もりを敢行し、仙人のような生活を送っていたと言われています。マイペースな性格で、離婚後は3人の子供たちの近くで暮らし、長女と一緒にアルバイトをしていた時期もあったそうです。晩年は居酒屋に入り浸り、「歌が上手い」と評判でしたが、かつて歌手であったことはあまり知られていませんでした。

高田真理の人生は、音楽に彩られた輝かしい時期と、その後の苦悩、そして悲劇的な最期というコントラストに満ちています。彼の歌声は、今もなお多くの人々の心に残り続けています。

関連項目

* 自殺・自決・自害した日本の著名人物一覧

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