高町 (浜松市)

高町（たかまち）

静岡県浜松市中央区に位置する町名です。丁番を持たず単独の町名として存在し、現在も住居表示は実施されていません。

地理

高町は、浜松市中央区内の比較的中心部に近いエリアに広がっています。その範囲は、東は松城町、西は広沢三丁目に及び、南側では三組町、中山町、利町と境界を接し、北は鹿谷町に隣接しています。

町名の由来

町名の起源は、現在の国道257号上に位置する「曳馬坂」、または「紺屋町坂」とも呼ばれる坂道を登った先にある高台の地形に由来すると伝えられています。この地形的な特徴が、そのまま町名として採用されたと考えられています。

歴史

高町を含む地域は、近代以降、幾度かの行政区画の変更を経て現在に至ります。

明治時代に入った1882年（明治15年）には、当時の町名であった「高町」が「浜松高町」へと変更されました。その後、1889年（明治22年）4月1日に町村制が施行されると、敷知郡に属していた浜松高町は周辺の町村と合併し、新たに発足した敷知郡浜松町の一部である「大字浜松高町」となりました。郡制の施行に伴い、1896年（明治29年）4月1日には、浜松町の所属郡が敷知郡から浜名郡に変更されています。

大正期に入り、1911年（明治44年）7月1日には浜松町が市制を施行し浜松市が誕生すると、大字浜松高町は浜松市の大字の一つとなりました。さらに、1925年（大正14年）5月1日に行われた地籍整理により、大字高の一部地域が「高町」として町名変更を実施しました。この整理の際には、大字松城、大字元城、大字三組の各一部地域が高町に編入される一方、高町の一部地域は隣接する紺屋町へ編入されています。

平成期に入った2007年（平成19年）4月1日、浜松市が政令指定都市へ移行した際、高町は旧中区の一部となりました。そして、直近の行政区再編を経て、2024年（令和6年）1月1日からは現在の浜松市中央区に組み込まれています。

施設

町内には、日本年金機構浜松西年金事務所などの公共的な施設に加え、杏林堂ドラッグストア高町店やセブン-イレブン浜松高町店といった生活関連の店舗が見られます。また、臨済宗方広寺派の寺院である曳馬山正福寺も当地に所在します。

交通

町域内には主要幹線道路である国道257号線が通り、この道路はかつての姫街道の一部でもあります。公共交通としては、遠州鉄道の運行する路線バス（0蜆塚線）が利用可能で、「高町」バス停が設置されています。この路線は浜松駅方面と佐鳴台団地方面を結んでいます。

学区

当町の児童・生徒は、指定学区に基づき浜松市立広沢小学校および浜松市立蜆塚中学校に通学します。

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