高見藤英希

高見藤英希（たかみふじ ひでき）

高見藤 英希は、1980年5月15日生まれ、岡山県和気郡和気町出身の元大相撲力士です。本名は横山 英希。東関部屋に所属し、最高位は東十両13枚目（2007年3月場所）。2007年6月18日に引退しました。

生い立ちと入門

中学時代は柔道に打ち込んでいましたが、地元の相撲大会に出場した際、岡山理科大学附属高校相撲部監督の目に留まり、同校に入学。高校3年時には高等学校相撲金沢大会で優勝を果たしました。

東洋大学に進学後、4年時に学生横綱を獲得し、幕下付出の資格を得ます。しかし、2005年に地元で開催される晴れの国おかやま国体に出場するため、一旦は大相撲入りを断念。国体出場後に入門することが年齢制限で不可能になるためでした。

2003年に和気町役場に就職し、国体要員として活動する傍ら、実業団横綱を獲得。プロ入りへの思いが募り、国体出場を待たずして2004年3月場所に幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏みました。

十両昇進と引退

順調に番付を上げ、2004年7月場所には西幕下2枚目まで進出。しかし、1勝6敗と大きく負け越し、十両昇進を逃します。その後も幕下上位で安定した成績を残しますが、あと一歩及ばない状況が続きました。

2007年1月場所で東幕下2枚目で5勝2敗と勝ち越し、ついに十両昇進を決めました。岡山県出身の関取としては、19年4ヶ月ぶりの快挙でした。

しかし、新十両の翌3月場所は6勝9敗と負け越し、5月場所は幕下へ陥落。千秋楽に勝ち越し、7月場所で再十両を果たしますが、入門当初からのギャンブル癖が災いし、消費者金融や後援会からの借金が発覚します。

師匠である東関親方（元高見山）に叱責されたことがきっかけで部屋を飛び出し、最終的には引退を決意。2007年6月18日に引退届が提出されました。

引退会見は師匠のみで行われ、異例の事態となりました。

力士としての特徴とエピソード

突き押しを得意とし、特に突っ張りの威力は強烈でした。しかし、腰高で膝が硬く、上突っ張りになることが多かったため、十両では通用しませんでした。また、引きやはたきも多く、素質を生かしきれなかったと言えるでしょう。

倉敷市出身でありながら、和気町出身としていたのは、旧和気町職員を退職した関係から、町民への恩返しの意味があったとされています。四股名の「藤」も、和気町の町花に由来しています。

新十両昇進の際には、母校である岡山理科大学附属高等学校を擁する加計学園から、名前にちなんだ藤色の化粧廻しが贈られました。また、地元和気町の後援会や東洋大学からも化粧廻しが贈呈されています。

兄弟子の高見盛によく似たロボットのような動作から、「高見盛2世」と呼ばれることもありました。

主な成績

通算成績：81勝66敗1休 勝率.551
十両成績：6勝9敗 勝率.400
通算在位：20場所
十両在位：1場所

関連項目

大相撲力士一覧
岡山県出身の人物一覧

外部リンク

高見藤 英希 - 日本相撲協会
高見藤 英希 - 相撲レファレンス

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