高谷茂男

高谷 茂男 (たかや しげお)

高谷茂男は1937年に岡山県岡山市で生まれ、日本の政治家および実業家として知られています。彼は岡山市長を二期務め、岡山市が政令指定都市へ移行する際の重要な役割を果たしました。

経歴

岡山県総社市に生まれた高谷は、岡山大学法経短期大学部法経学科を卒業後、1959年に岡三證券に入社します。この時期を経て1964年には山陽玩具の代表取締役社長に就任し、その後も様々な企業の要職を歴任しました。1995年からはおもちゃ王国の代表取締役社長を務め、2001年からはチボリ・ジャパンの社長として活躍していました。

市長選挙に出馬するため、2005年に全ての役職を辞任しました。同年10月には自由民主党と社会民主党から推薦を受けて岡山市長選挙に出馬し、元衆議院議員としての経歴を持つ対立候補を破り当選しました。

2008年には全国市長会の副会長に就任し、2009年には岡山市が政令指定都市に移行することが決まります。この際、彼は政令指定都市移行記念として東京の総務省で感謝の意を表しました。また、彼の在任中には「市長ニュースおかやま」というメールマガジンも開始し、市民とのコミュニケーションを図りました。

高谷は市長在任中、行政改革をスローガンに掲げ、「官から民へ」という方針のもと、様々な施策を進めました。市民参加による事業の見直しや、民間への業務委託を行い、新規職員の採用を制限するなど、コスト削減を徹底しました。こうした努力の結果、岡山市の公債総額は減少し、財政健全化が進みました。

しかし、彼の任期の後半には市内の教育施設や医療制度での不備が目立つようになります。特に、岡山市立小・中学校の耐震化が進んでいないことや、子ども医療費助成制度の導入遅れなど、財政運営の影響を受けた分野があったことも事実です。加えて、職員の人員削減による士気の低下や、不祥事が相次いだことも高谷の課題となりました。

2013年には市長を退任し、後継として元国土交通省局長の大森雅夫を指名しました。その後、彼は政治の表舞台から退き、2024年に腎不全により87歳で逝去しました。高谷の死去を受け、彼には従五位が叙されました。

人物

高谷茂男はその豪快な性格や市民との距離感を大切にしながらも、責任感を持って職務を全うした政治家として知られています。趣味はゴルフで、好きな食べ物はお好み焼きだとのこと。また、座右の銘は「継続は力なり」といわれています。

彼は政治家として、また実業家としても岡山市の発展に寄与しました。その存在は岡山市民の記憶に長く残るでしょう。

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