高野大橋

高野大橋（こうやおおはし）

高野大橋は、大阪府大阪市平野区にある大和川に架けられた橋です。この橋は、1684年に行われた大和川の付け替えに際して設計され、紀州街道の大和橋以外では唯一の架橋地点となりました。しかし、新河道となる大和川には川幅が約100間（約182メートル）の広大さがあり、架橋すること自体が非常に難しいものでした。そのため、大和橋は5年から10年ごとに大規模な改修が必要な状況が続いていました。

高野大橋が架けられたのは明治の初めであり、比較的早い段階に完成したことから地域の人々にとって重要な交通手段となりました。地元住民からの出資及び寄付により建設費が集められ、初めての橋名は確定していませんでしたが、大正時代を経て「高野大橋」と命名されるようになりました。

現在の高野大橋は1954年（昭和29年）に新たに架け替えられました。この際、守口平野線の整備が行われ、旧街道から約200メートル下流に位置が移されています。初めは大阪府が管理を行っており、その後に大阪市へ移管されました。国道309号の一部として指定されていましたが、瓜破大橋が下流側に新たに架けられたため、現在は国道から外され、府道住吉八尾線の一部となっています。1968年（昭和43年）には橋の拡幅工事も行われました。

高野大橋は、長さ196.8メートル、幅員11.6メートルを持つゲルバー式鋼鈑桁橋です。南岸の西側の欄干には、この橋の歴史を解説する説明文が記載されており、架設当初の航空写真も掲示されています。これにより、訪れる人々は橋の歴史について知ることができるようになっています。

高野大橋は、その位置する地域にとって便利な交通手段であるだけでなく、地域の歴史と文化に深く根ざした重要な役割を果たしています。また、周辺には高野街道も存在し、歴史的な道としても知られています。訪れる際には、その歴史的な背景を感じながら歩くのも良いでしょう。

もう一度検索