髙山健一

髙山 健一（たかやま けんいち）氏は、1971年8月4日に群馬県前橋市で生まれた、かつてプロ野球選手として活躍し、現在は広島東洋カープのスカウトを務める人物です。現役時代のポジションは内野手で、右投右打でした。

学生時代

前橋市立南橘中学校を卒業後、東農大二高校に進学しました。高校3年の夏には、主軸打者（3番・二塁手）として群馬大会で驚異的な打率.611を記録し、チームを第71回全国高等学校野球選手権大会出場に導く原動力となりました。この大会の群馬大会決勝では、捕手との激突により左足の筋を損傷するというアクシデントに見舞われ、しばらくスパイクを履くことも困難な状況でした。しかし、甲子園本大会での日向高校との初戦では、先制点に繋がる長打を放つなど、怪我を抱えながらもチームを牽引する活躍を見せました。

高校卒業後は、野球の強豪である青山学院大学へ進学しました。大学では、後にプロでも活躍する小久保裕紀氏や清原和博氏の弟である清原幸治氏らと同期として過ごしました。大学3年春の東都大学野球リーグでは、打率.318をマークしてリーグ6位に食い込み、三塁手として初のベストナインに選出されるなど頭角を現します。続く4年春のリーグ戦では、打率.350という好成績を残し、二塁手としてベストナインを獲得。チームのリーグ優勝に大きく貢献しました。この年、髙山氏はチームメイトの小久保氏とともに、ユニバーシアードや日米大学野球の日本代表にも選ばれるなど、大学野球界を代表する選手の一人となりました。秋のリーグ戦でも再びベストナインに選ばれています。東都大学リーグでの通算成績は、79試合に出場し、268打数78安打、打率.291、5本塁打、41打点を記録しています。

社会人野球時代

大学卒業後は、社会人野球の名門である本田技研に入社しました。入社1年目からクリーンアップを任されるなど、チームの中心選手として活躍します。第65回都市対抗野球大会では、川崎製鉄千葉の補強選手として出場しました。翌年には遊撃手にコンバートされ、新たなポジションでも திறを発揮。第66回都市対抗野球大会の南関東大会における第二代表決定戦では、特筆すべき活躍として3打席連続本塁打を放ち、強烈なインパクトを残しました。この大会では、NTT関東の補強選手として本大会に出場しています。また、この社会人時代には、アトランタオリンピックの予選を兼ねたアジア野球選手権大会において、野球日本代表に選出されるなど、国際舞台も経験しました。

プロ野球時代

社会人での実績が高く評価され、1995年度のプロ野球ドラフト会議にて、広島東洋カープから5位指名を受け、プロ入りの道が開かれました。契約金は推定6,000万円、年俸は推定1,000万円で入団契約を結んでいます。即戦力の内野手として期待されていましたが、プロのレベルでの打撃に苦しみ、思うような結果を残すことができませんでした。結果として、1998年シーズンの終了後、山田潤氏との交換トレードにより西武ライオンズへ移籍することになります。西武では背番号を「45」に変更し、2001年シーズンをもって現役を引退しました。

プロでの記録

初出場・初打席： 1996年4月9日、対横浜ベイスターズ1回戦（横浜スタジアム）、9回表に代打として出場。
初安打： 1996年7月12日、対ヤクルトスワローズ13回戦（広島市民球場）、9回裏に代打で出場し、右翼線二塁打。
初先発出場： 1996年7月14日、対ヤクルトスワローズ15回戦（広島市民球場）、2番・二塁手として先発。
初打点： 1996年8月10日、対ヤクルトスワローズ20回戦（明治神宮野球場）、7回表に中前適時打。
初本塁打： 1996年10月6日、対横浜ベイスターズ26回戦（横浜スタジアム）、1回表に野村弘樹氏から左中間へ先制ソロ。

背番号

25（広島東洋カープ、1996年 - 1998年）
45（西武ライオンズ、1999年 - 2001年）

登録名

高山 健一（1996年 - 1998年）
* 髙山 健一（1999年 - 2001年）

引退後

現役引退後は、古巣である広島東洋カープに戻り、スカウトとして球団に貢献しています。スカウトとしては、佐藤剛士投手や、玉村昇悟投手、木下元秀選手らを発掘し、担当しました。選手として培った経験を活かし、若き才能の発掘に尽力しています。

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