鬼平外伝 熊五郎の顔

鬼平外伝 熊五郎の顔

『鬼平外伝 熊五郎の顔』（おにへいがいでん くまごろうのかお）は、2012年に単発のテレビ時代劇として時代劇専門チャンネルで放送されました。この作品は、池波正太郎の代表的な時代小説シリーズである『鬼平犯科帳』の世界観を踏襲しつつ、本編とは異なる視点や登場人物に焦点を当てた番外編にあたります。

制作背景と放送経緯

本作は、時代劇専門チャンネルとスカパー!が共同で企画・制作したオリジナル時代劇シリーズの第2弾として生まれました。人気シリーズのスピンオフという形で、ファンに新たな物語を届けることを目的として制作されています。

初お目見えは、2011年11月19日にスカパー!での先行放送でした。その後、約3ヶ月の期間を経て、2012年2月11日に時代劇専門チャンネルにて正式な本放送が行われました。単発作品として、独立した形で楽しめる構成となっています。

原作

この作品の基となったのは、池波正太郎による同名の短編小説「熊五郎の顔」です。この短編は、角川文庫から刊行されている短編集『にっぽん怪盗伝』に所収されています。脚本は金子成人が担当し、原作の世界観を尊重しつつ、テレビドラマとしての構成に再構成されています。

キャスト

物語を彩る主要な登場人物には、実力派の俳優陣が名を連ねています。中心となる役どころとして、お延を寺島しのぶが演じ、信太郎役を小澤征悦が務めました。また、おたけ役には星野真里、井原新十郎役には山田純大が配されています。

その他の出演者としては、丑寅を中本賢、山猫の三次を平井真軌が演じ、物語に深みを与えています。さらに、ベテラン俳優の中村梅雀が与兵衛役、芦屋小雁が治助役、田中隆三が政蔵役、平泉成が鮫島久兵衛役として出演しており、作品の格を高めています。作品のナレーションは小川真司が担当しました。

お延：寺島しのぶ
信太郎：小澤征悦
おたけ：星野真里
井原新十郎：山田純大
丑寅：中本賢
山猫の三次：平井真軌
与兵衛：中村梅雀
治助：芦屋小雁
政蔵：田中隆三
鮫島久兵衛：平泉成
ナレーション：小川真司

スタッフ

本作の制作には、時代劇を支える多くの専門家が携わっています。監督は井上昭が務め、時代劇ならではの演出を手掛けました。脚本は前述の通り金子成人です。

音楽は遠藤浩二が担当し、作品の雰囲気を盛り上げています。殺陣師は宇仁貫三が務め、迫力ある立ち回りを演出しました。

技術面では、現像・テレシネをIMAGICAウェストが担当しています。監修は能村庸一が行い、作品全体のクオリティを保ちました。

企画は酒井彰、プロデュースは宮川朋之、小川英洋、佐生哲雄、足立弘平が共同で担当しました。

制作面では、時代劇専門チャンネルと松竹株式会社が主体となり、松竹撮影所が製作協力を行いました。また、スカパー!も製作協力として名を連ねています。特別協賛として月桂冠が参加しています。

監督：井上昭
原作：池波正太郎「熊五郎の顔」（角川文庫『にっぽん怪盗伝』所収）
脚本：金子成人
音楽：遠藤浩二
殺陣：宇仁貫三
現像・テレシネ：IMAGICAウェスト
監修：能村庸一
企画：酒井彰
プロデュース：宮川朋之、小川英洋、佐生哲雄、足立弘平
特別協賛：月桂冠
製作協力：松竹撮影所、スカパー!
* 制作：時代劇専門チャンネル／松竹株式会社

『鬼平外伝 熊五郎の顔』は、『鬼平犯科帳』ファンはもちろん、時代劇ファンにとっても見ごたえのある一作となっています。本編の登場人物に深く切り込むことで、シリーズに新たな魅力を加えています。

もう一度検索