鬼警部アイアンサイド

鬼警部アイアンサイド

『鬼警部アイアンサイド』（原題: Ironside）は、アメリカのNBCで放送された刑事ドラマで、1967年から1975年にかけて、全8シーズンにわたり放送されました。この作品はサンフランシスコ市警察の刑事部長、ロバート・アイアンサイドを主人公に据え、彼の独特な状況下での犯罪捜査を描いています。

日本での放送

日本においては、TBS系列から4シリーズとして放送されました。各シリーズの放送期間は以下の通りです。

• - 第1シリーズ: 1969年4月1日 - 1970年9月22日
• - 第2シリーズ: 1971年6月15日 - 1972年5月30日
• - 第3シリーズ: 1973年7月31日 - 1974年8月6日
• - 第4シリーズ: 1975年1月28日 - 9月23日

放送時間は初期の2シーズンは火曜日の22時から22時56分までで、以降のシリーズでは22時から22時55分まで放送されました。

物語の概要

物語は、サンフランシスコ市警察の刑事部長であったロバート・アイアンサイドが、凶悪な犯罪者に撃たれて下半身不随になるところから始まります。彼は不自由な体を抱えながらも、ランドール署長の厚意で嘱託警部として再び捜査にあたることになります。アイアンサイドは、部下としてエド・ブラウン巡査部長、ボディガード兼助手のマーク・サンガー、婦人警官のイブ・ホイットフィールドを持ち、彼らと共に様々な事件に挑む様子が描かれています。

日本版のオープニングでは、若山弦蔵がアイアンサイドの心情を表現するナレーションを追加しており、彼の強い犯罪に対する憎しみや犠牲の思いが伝わります。ナレーションの中では、犯罪者に対するアイアンサイドの復讐心と、再び悪に立ち向かう決意が強調されています。

キャストとスタッフ

このドラマには、以下のようなキャストが出演しています。

• - ロバート・アイアンサイド: レイモンド・バー

彼は主人公を演じ、強い意志と不屈の精神を具現化したキャラクターです。

ドラマの制作陣には、企画を手がけたコリアー・ヤングや、制作総指揮のジョエル・ロゴシン、サイ・チャーマクが名を連ねています。また、テーマ音楽はクインシー・ジョーンズが作曲し、そのメロディーは後に多くの番組や映画に用いられるほどの影響力を持つことになります。

DVDと関連作品

日本では2011年3月18日に第1・2シーズンのDVD-BOXが発売され、時代を超えた人気を持つ作品としてファンに支持されています。また、このシリーズには続編やスピンオフ作品も存在します。1993年には「帰ってきた鬼警部アイアンサイド」というテレビ・スペシャル版も制作され、さらに1974年にはジェシカ・ウォルター主演の『Amy Prentiss』というスピンオフが放送されました。

書籍化

さらに、『鬼警部アイアンサイド』は複数の書籍にもなっており、課題図書としてそのストーリーが親しまれています。原作者にはジム・トンプスンやI・G・ネイマン、S・キャンデルが名を連ねており、特に彼らの作品は刑事ドラマファンに好評を博しています。

本作は単なる刑事ドラマの枠を超えて、主人公の心理描写や人間ドラマが緻密に描かれている点が、多くの視聴者に深い印象を与え、今もなお語り継がれる理由となっています。

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