魔力の刻印

アルバム『魔力の刻印』について

アイアン・メイデンの3枚目のスタジオアルバム『魔力の刻印』(原題: The Number Of The Beast)は、1982年の3月29日にリリースされました。このアルバムはバンドにとって大きな転換点となるもので、前作までのヴォーカリスト、ポール・ディアノからブルース・ディッキンソンへの交代が特徴的です。ディッキンソンの強力なボーカルスタイルは、アルバム全体に新たなエネルギーをもたらし、この時期のアイアン・メイデンのアイデンティティを確立しました。

アルバムはリリース直後にUKチャートで1位を記録し、その後も長い間、ヘヴィメタルの名盤として語り継がれています。また、リマスター盤CDには、シングルのB面曲「トータル・エクリプス」が追加されており、ファンにとっての価値がさらに高まっています。さらに、Metal-Rules.comが実施した『The Top 100 Heavy Metal Albums』の企画においては、見事第二位に選ばれるなど、その影響力の大きさが伺えます。

収録曲

アルバムには、以下の曲が収められています:

• - 侵略者 - Invaders (作曲: スティーヴ・ハリス) [3:24]
• - 吸血鬼伝説 - Children Of The Damned (Harris) [4:35]
• - ザ・プリズナー - Prisoner (エイドリアン・スミス, Harris) [6:03]

- この曲はイギリスの人気テレビドラマ『プリズナーNo.6』を基にして創作されました。

• - アカシア・アベニュー22 - 22 Acacia Avenue (Harris, Smith) [6:37]
• - 魔力の刻印 - The Number Of The Beast (Harris) [4:51]

- 曲の冒頭には新約聖書のヨハネの黙示録第13章18節からの引用がなされています。

• - 誇り高き戦い - Run To The Hills (Harris) [3:53]

- アメリカの先住民族とその土地を侵略する白人との戦いを描いた力強いメッセージ性のある曲です。

• - 暗黒の街 - Gangland (Smith, クライヴ・バー) [3:48]
• - トータル・エクリプス - Total Eclipse (Harris, ダイブ・マーレイ, Burr) [4:25]
• - 審判の日 - Hallowed Be Thy Name (Harris) [7:12]

- この曲では、処刑を待つ囚人の複雑な心情が描かれており、深い感情的な力を持っています。

参加ミュージシャン

『魔力の刻印』には以下のメンバーが参加しています:

• - スティーヴ・ハリス (ベース、ヴォーカル)
• - ブルース・ディッキンソン (リード・ヴォーカル)
• - デイヴ・マーレイ (ギター)
• - エイドリアン・スミス (ギター、ヴォーカル)
• - クライヴ・バー (ドラムス)

このアルバムは、アイアン・メイデンの音楽性や歌詞のテーマ、演奏力において特筆すべき作品であり、彼らのキャリアの中で非常に重要な位置を占めています。特に、ブルース・ディッキンソンの加入によりバンドの音楽は一層洗練され、ヘヴィメタルの金字塔として今もなお多くのリスナーに愛されています。

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