魔法使いの娘

魔法使いの娘

『魔法使いの娘』は、那州雪絵によるオカルトコメディ漫画。月刊ウィングス（新書館）にて2002年から2009年まで連載されました。2010年からは続編『魔法使いの娘ニ非ズ』が連載され、2017年に完結。2006年にはドラマCDも発売されています。

概要

本作は、霊能力を持つ女子高生・鈴の木初音を主人公に、彼女の日常と、彼女を取り巻く霊や魔物による奇妙な体験を描いています。物語は、初音自身の出生の秘密や、養父である陰陽師・鈴の木無山との関係性を軸に進んでいきます。

続編の『〜ニ非ズ』では、連載形式となり、より物語が深く掘り下げられています。短編連作の形式が多いですが、前後編や続き物も存在し、作中では初音が高校を卒業したり、登場人物が成長していく様子も描かれています。

あらすじ

主人公の鈴の木初音は、ごく普通の女子高生。しかし、彼女には「魔物が見える」という特殊な体質がありました。養父である陰陽師・鈴の木無山は、初音に跡を継がせようとしますが、初音本人はそれを拒否しています。

しかし、初音の体質が引き起こす様々な出来事や、無山を恨む者の手による事件、そして実の両親の死の真相に迫りたいという気持ちから、初音は徐々に自分の能力と向き合い、成長していきます。

登場人物

鈴の木 初音（すずのき はつね）
本作の主人公。強力な霊能力を持つ陰陽師・鈴の木無山の娘。ごく普通の生活を望んでいますが、幽霊や妖怪が見えてしまう体質です。気が強く短気な性格で、養父の無山の世話を焼いています。

鈴の木 無山（すずのき むざん）
初音の養父。「日本一の陰陽師」と呼ばれていますが、世間知らずで短絡的な考えの持ち主です。初音に跡を継がせようと考えていますが、彼女には秘密にしていることが多くあります。

篠崎 兵吾（しのざき ひょうご）
無山の一番弟子。女たらしでナンパ好きですが、陰陽師としての実力も徐々に上がっています。霊的なものに憑依されやすい体質です。

小八汰（こやた）
元々は無山の式神でしたが、現在は初音の式神。普段は少年の姿をしていますが、本来は巨大な鬼です。無山を恨んでいます。

テンテン
初音が使役する式神。管狐で、初音を守る役割を担っています。

鈴の木 無畏（すずのき むい）
無山の弟弟子にあたる陰陽師。海外で暮らしていましたが、最近日本に帰国しました。紫外線アレルギーを持っています。

繰名（あやな）
無畏が操るゴスロリ風の操り人形。精巧に作られており、自ら意志を持って行動します。

草壁（くさかべ）
操名の身体を作った依代専門の人形師。双子の兄弟で、兄が人形師、弟が営業を担当しています。

鈴の木 無定（すずのき むじょう） / 武（たける）
初音の実の父であり、無山・無畏の兄弟子。先代鈴の木流陰陽師の一番弟子でした。

晴香（はるか）
無定の妻で、初音の実の母。無定の依代としての才能を持っていました。

茅野 月子（かやの つきこ）
無山の元妻。強力な霊感の持ち主ですが、非常に恐がりな性格です。

青石 朋絵（あおいし ともえ）
初音の高校時代の同級生。霊感があり、過去に霊に憑依されたことがあります。酒豪です。

中原（なかはら）
美少女系とモデラー系のオタク青年。霊的なトラブルに巻き込まれやすい体質です。

小市 アヤカ（こいち あやか）
初音と同じ団地に住む中学生。霊感が強く、小八汰に一目惚れしました。

蒼井 雨月 / LUNe（あおいうげつ / リュネ）
ビスクドール作家。繰名が人形であることに気付きました。

笹木 典明（ささき のりあき）
通称ジュニア。ヤクザ風の外見ですが、実は神主です。彼の周りでは術が使えなくなるという特異体質の持ち主です。

単行本

魔法使いの娘（全8巻）
魔法使いの娘ニ非ズ（全7巻）

ドラマCD

2006年にジェネオンエンタテインメントより発売。原作の1 - 3巻前半までの内容を抜粋し、一部オリジナル設定も含まれています。

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