魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』は、2012年に公開されたアニメーション映画であり、『魔法少女リリカルなのはシリーズ』の劇場版第2作です。2005年に放送されたTVアニメ第2期『魔法少女リリカルなのはA's』を基に、前作『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』の続編として製作されました。

概要

本作は、TVアニメ版『A's』を再構築しつつ、劇場版ならではの演出やオリジナル要素を盛り込んだ作品です。メインスタッフは前作からほぼ変わらず、監督は草川啓造、キャラクターデザイン・総作画監督は奥田泰弘が担当。音楽は、これまでのシリーズで音楽を担当していた佐野広明に代わり、中條美沙が担当しました。

公開規模は全国50スクリーンと小規模ながら、初登場で映画観客動員ランキング第5位を記録するなど、高い人気を誇りました。初日舞台挨拶は、「新宿ミラノ」、「109シネマズ川崎」、「MOVIXさいたま」に加え、「京成ローザ（10）」でも行われました。

ストーリー

物語は、八神はやてが「闇の書」によって命を救われるところから始まります。はやては「守護騎士（ヴォルケンリッター）」と出会い、家族のような絆を育みますが、闇の書の呪いにより、はやての余命がわずかであることを知ったヴォルケンリッターたちは、はやてを救うために闇の書の蒐集を開始します。

一方、プレシア・テスタロッサ事件から半年後、なのはとフェイトは再会を果たしますが、ヴォルケンリッターの襲撃を受け、リンカーコアを奪われてしまいます。闇の書の暴走を止めるため、そして、大切な主であるはやてを救うため、ヴォルケンリッターは戦い、なのはとフェイトはヴォルケンリッターと対峙することになります。二つの思いが交錯する中、物語は予想外の展開へと進んでいきます。

テレビアニメ版との違い

劇場版では、テレビアニメ版『A's』全13話を150分にまとめているため、いくつかのシーンがカットされています。また、映画版オリジナルのシーンや展開も追加されています。キャラクターデザインやコスチュームにも変更が加えられ、プロローグとエピローグは事件の2年後が舞台となっています。

さらに、ギル・グレアム、リーゼアリア、リーゼロッテといったキャラクターは登場せず、これらの人物が関与するエピソードも変更または削除されています。闇の書の覚醒や意志（リインフォース）の登場時期、自動防衛システム「ナハトヴァール」の設定など、細部にわたって変更が加えられています。

キャスト

声優陣は、高町なのは役の田村ゆかり、フェイト・テスタロッサ役の水樹奈々、八神はやて役の植田佳奈をはじめ、テレビアニメ版からほぼ変更されていません。レティ・ロウラン役のみ、大原さやかが担当しています。

スタッフ

原作・脚本は都築真紀、監督は草川啓造が担当。キャラクターデザイン・総作画監督は奥田泰弘、音楽は中條美沙が担当しています。アニメーション制作はセブン・アークスが手掛けました。

主題歌

主題歌は水樹奈々が歌う「BRIGHT STREAM」、エンディングテーマは田村ゆかりが歌う「微笑みのプルマージュ」。挿入歌として、水樹奈々の「Sacred Force」と、植田佳奈が歌う「Snow Rain 〜Ver.Holy Night〜」が使用されています。

『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's』は、TVアニメ版『A's』を新たな視点から描き出し、劇場版ならではの迫力と感動を与えてくれる作品です。シリーズファンはもちろん、初めて『なのは』に触れる人にもおすすめできる作品となっています。

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