魚津港

魚津港（うおづこう）

魚津港は富山県魚津市に位置する重要な地方港で、港湾の管理は富山県が行っています。また、時には魚津漁港とも呼ばれることがあります。

概要

魚津港は大きく2つのエリアに分かれています。北地区には、沿岸漁業の船と貨物運搬船が配置されており、南地区には魚津補助港があります。この港は、主に漁業活動が盛んである一方、近年では物流機能の強化が進められています。港の位置は、大町海岸や角川河口付近にあり、歴史的には藩政時代から重要な役割を果たしてきました。明治期には伏木港や東岩瀬港と並ぶ主要な港として航路が確立され、直江津行きの汽船も就航していましたが、1913年には北陸本線が開通したことに伴い、その姿を消しました。

現在の魚津港は戦前から戦後の時期にかけて建設されたもので、周辺には魚津埋没林博物館や「海の駅蜃気楼」といった観光施設があります。この地域で水揚げされる魚介類には、ホタルイカ、ブリ、ベニズワイガニ、白エビ、カワハギなどがあり、これらは富山湾を代表する特産品となっています。また、魚津港は米騒動発祥の地の一つとしても知られています。港エリアは「みなとオアシス」に登録され、観光の拠点としても機能しています。映画『日本沈没』（2006年）でも登場したことがあり、その美しい景観や歴史的背景が多くの観光客を惹きつけています。

沿革

魚津港の歴史は早くから始まっており、1907年には県費指定の港湾に認定されました。1921年には港建設が県議会に陳情され、1922年には富山県の指定港湾として編入されました。1928年には港の建設が正式に可決され、1929年に着工されました。工事の途中で魚津埋没林が発見されるという偶然もあり、1938年には北地区が完成しました。その後、1947年から1951年にかけて港の拡張が行われ、1953年には南北防波堤の根固めが行われました。

1957年には魚津補助港が着工され、1962年に完成しました。1977年には政令指定港湾に指定され、以降、1994年から2004年にかけて北地区の拡張事業が行われ、漁業や物流の機能が強化されました。最後に2015年には北地区の整備が完了し、現在の形に至っています。

周辺施設

魚津港の周辺には多様な観光施設が存在し、海の駅蜃気楼や魚津埋没林博物館、しんきろう観光などが人気です。また、魚津おさかなランドは新鮮な海産物が取り扱われる施設として知られています。この市場は、水産物の管理や卸売を行う重要な施設であり、観光と商業活動が交わる場所として機能しています。

このように、魚津港は漁業の中心地であり、歴史的にも地元経済の要所として発展してきました。地域の自然や文化に触れることができる訪問スポットとして、多くの人々に支持されています。

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