魚町 (姫路市)

魚町（うおまち）の概要

魚町は兵庫県姫路市に位置する町名です。郵便番号は670-0905で、姫路市の中心市街地にあたる内町に属しています。この地域は、北東に西二階町、東に立町、南に塩町、西に博労町と接しており、北西側には福中町があります。魚町は、播磨地方で最も賑やかな歓楽街であり、繁華街として多くの人々に親しまれています。

大手前通りから西に入ると、魚町通りが広がり、様々な飲食店が立ち並ぶ光景が見られます。特に、この通りはスナックや居酒屋が中心となっており、風俗店は比較的少ないのが特徴です。地域の飲食文化が色濃く残るエリアで、地元の住民や観光客が訪れる人気のスポットとなっています。

広域地名としての魚町

魚町は狭義にはその名の通り魚町だけを指しますが、広義に言えば大手前通りの西側に広がる、魚町周辺の塩町や坂元町も含む地域を指すこともあります。これにより、地域の文化や歴史を理解するためには、周辺の町名との関係も重要です。

歴史的背景

魚町は、かつては西魚町と呼ばれており、姫路城改修時の町割りに基づいて設置されました。この地域は「恵美酒町の西の町で、悉く魚店だった」と伝えられています。隣接する恵美酒町と共に盛り場として栄え、姫路藩の家老である河合道臣によって料亭が設けられ、藩用商人の接待所として機能しました。また、藩用の監獄もあり、勤王志士たちが弾圧された歴史も持つ町です。

明治時代には陸軍第10師団が設置された影響で、魚町付近には遊郭設置の案が浮上しましたが、最終的には他の地域に設置されました。その後、芸者の養成・斡旋を行う検番も設置され、地元の城南小学校出身者以外からも募集が行われていました。しかし1945年の姫路空襲で大きな被害を受け、戦後は売春防止法の制定によって検番が縮小し、バーやキャバレーといった新たな飲食店舗が増えていきました。

1983年には戦災復興事業に伴う区画整理が行われ、西魚町は魚町に改名されました。また、恵美酒町や福中町などとも接続され、一部が編入された結果、現在の魚町の形が整いました。かつては内町に中魚町や東魚町も存在しましたが、これらは区画整理によって他の場所に統合されました。

現状と地域の特性

2021年末には魚町の世帯数と人口についてのデータが発表されており、地域の人口動態についての関心も高まっています。教育面では市立の小・中学校があり、それぞれの学区が設けられています。

交通と施設

交通面では、魚町通りが主要な進行路となっており、地域内の移動が容易です。また、魚町には「ボートピア姫路」という競艇の場外発売場があり、住之江競艇場や尼崎競艇場のレースを扱っています。さらに、姫路OS松竹座という映画館もあり、歴史ある建物として地域の文化の一端を担っていましたが、2004年に閉館しました。

まとめ

このように、魚町は姫路市の中でも特に賑やかで趣のある町であり、豊かな歴史と文化が色濃く残る地域です。将来的にも地域振興や観光のアイデアが期待され、さらなる発展が望まれるところです。

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