鮎川駅 (茨城県)

鮎川駅（あゆかわえき）

鮎川駅は、茨城県日立市国分町に位置していた日立電鉄日立電鉄線の終着駅であり、現在は廃駅となっています。駅は1947年9月1日に開業し、その後1977年には新しい駅舎が建設されましたが、2005年4月1日をもって日立電鉄線の廃線に伴い廃止となりました。

駅の歴史

鮎川駅は、日立電鉄線の大甕駅から当駅までの区間が開通した際に開業しました。戦後の復興期には、地域の交通の要所として重要な役割を果たしていました。1977年には新駅舎が完成し、利用者にとって快適な施設として利用されていましたが、2005年の廃線によってその歴史に幕を下ろしました。

駅の構造

鮎川駅は、1面2線の島式ホームを備えた地上駅で、運行されている間は常に有人で運営されていました。駅は日立電鉄線の終着点として、構内には留置線や列車洗車台もありましたが、駅員の配置時間は限られており、平日は朝の7時から9時40分、そして午後3時50分から7時までの間のみ駅員がいます。土曜日や休日には駅員は常駐していませんでした。

開業時からの計画では、鮎川駅から日立方面への路線延伸が考えられており、構内の線路はプラットホームから日立方向に数百メートル伸びていました。この線路部分は、踏切を挟んで近隣の集落へ直結してもおり、利便性を備えていました。また、駅舎は鉄筋コンクリートで造られ、小さなものでしたが、自動券売機が一台設置されていたため、区間の利便性を高めた役割も持っていました。

駅周辺の地理

地理的には、鮎川駅はJR東日本の常磐線と密接に関連して位置しており、常磐線の常陸多賀駅と日立駅の間にありました。駅舎は常磐線の海側に位置し、駅舎から対岸に鮎川集落へ直通できるアクセスも可能でした。このため、地域住民にとっても多くの利用がありました。

廃止後の状況

鮎川駅は2005年に廃止された後、2006年9月中旬に駅舎が解体され、現在ではその面影はなくなっています。しかし、廃止された後も駅跡地近くの常磐線の踏切名は「鮎川駅前踏切」のままで、かつての存在を示す名残となっています。人々の記憶の中で、鮎川駅の役割や存在は今もなお語られています。

廃駅となった鮎川駅は、その歴史や地域に与えた影響を考えると、単なる交通の要所としてだけでなく、コミュニティにとっても重要な拠点であったことが伺えます。

もう一度検索