鳥井克之

鳥井克之 (とりい かつゆき) の業績と生涯

鳥井克之は1934年6月26日に大阪市に生まれた中国語学者であり、長年にわたり関西大学で教鞭を執った名誉教授です。彼の学問的な業績は中国語の文法や言語教育に大きな影響を与えています。

学歴とキャリア

鳥井は大阪府立今宮高等学校を卒業後、1958年に大阪市立大学経済学部（二部）を卒業し、さらに1960年には同大学文学部中国学科（二部）を卒業しました。その後、1963年には大阪市立大学大学院文学研究科で修士課程を修了し、文学部助手としてキャリアをスタートさせました。1967年からは関西大学文学部に勤務し、講師、助教授、教授を経て、2000年からは外国語教育研究機構の教授に就任し、2005年に定年退職しました。その際、名誉教授の称号を受けました。

1996年には「中国文法学説史」で関西大学から文学博士の学位を取得。彼の研究は中国語の文法に関するもので、中国における文法学の発展を深く掘り下げています。

また、2014年11月には瑞宝中綬章を受章し、学業に対する貢献が高く評価されました。

主要著書と共著

鳥井は多くの著作を残しており、特に以下の著書が注目されます。

• - 『中国文法学説史』（関西大学出版部、1995年）
• - 『中国語教学文法概論』（関西大学出版部、2005年）

さらに、多くの共編著や編著も手掛けています。代表的なものには：

• - 『新しい中国語・古い中国語』（芝田稔共著、光生館、1985年）
• - 『中国語文法入門』（編著、東方書店、1988年）
• - 『こんにちは中国語 品詞と文型』（西川和男共著、朝日出版社、1990年）
• - 『中国語教学(教育・学習)文法辞典』（編著、東方書店、2008年）

翻訳業務と論文

加えて、彼は翻訳業務にも積極的であり、中国や西洋の哲学に関する書籍の共訳を複数発表しています。代表作には、汪子嵩らの編著による『西洋哲学史概説』や樊亢の著作『資本主義国経済史 下』などがあります。

また、多くの学術論文も執筆しており、特に「現代中国語語法の問題点」や「万葉字音仮名と広韻」等が知られています。鳥井の論文は日本中国語学会に掲載され、多くの研究者に引用されています。彼の研究は、中国語学の発展に大きく寄与しており、今後もその影響は広がり続けることでしょう。

結論

鳥井克之は、その学問的努力と幅広い知識を通じて、中国語学の発展に多大な貢献をしてきました。彼の著書や論文は、現代の中国語学研究の基盤を築いており、今後の研究者たちにも受け継がれていくことでしょう。

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