鳥羽中駅

鳥羽中駅：福井の地に根付くローカル線の駅

福井県鯖江市神明町に位置する鳥羽中駅は、福井鉄道福武線沿線にある、静かな佇まいの駅です。1935年（昭和10年）10月1日、福武電気鉄道の駅として開業し、長い歴史を刻んできました。戦後、福井鉄道へと引き継がれ、1971年（昭和46年）7月13日には無人駅となりました。その後、1990年（平成2年）9月30日には駅舎の改築が行われ、現在の姿へと生まれ変わっています。

駅の構造と設備

鳥羽中駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。無人駅であるため、駅員の姿を見ることはありません。かつてはベンチ横に汲み取り式のトイレがありましたが、現在は閉鎖され、多目的水洗式トイレが別棟で設置されています。自動販売機や公衆電話は、駅前の元商店に設置されています。また、駅には5台分のパークアンドライド設備があり、車でのアクセスも可能です。簡素ながらも必要な設備は整えられており、利用者の利便性を考慮した設計となっています。

利用状況と周辺環境

鯖江市統計書によると、鳥羽中駅の1日平均乗車人員は、年によって変動が見られます。（具体的な数値は公開情報に依存するため、ここでは記述を省略します）。駅周辺は、住宅街と工場が混在した地域となっています。静かな住宅街の中に、活気のある工場地帯が入り混じった、独特の景観を呈しています。

駅の周辺には、鯖江市鳥羽小学校や労働者健康福祉機構労災リハビリテーション福井作業所などがあり、地域住民の生活を支える重要な施設が点在しています。このことから、鳥羽中駅は、単なる交通拠点としてだけでなく、地域社会に密着した存在であることがわかります。

隣の駅

鳥羽中駅の隣の駅は、福井鉄道福武線で、下り方面が三十八社駅、上り方面が神明駅です。急行・区間急行・臨時急行は鳥羽中駅を通過するため、利用の際は普通列車をご利用ください。

歴史を刻むローカル線の駅

鳥羽中駅は、長年にわたり地域住民の足として利用されてきました。無人化や駅舎改築といった変化を経てきましたが、その歴史は地域の人々の生活と深く結びついています。これからも、地域住民の生活を支え、静かにその役割を果たしていくことでしょう。駅舎の佇まいからは、時代を経た歴史を感じることができ、ローカル線の温かさと、地域の生活の息遣いが感じられます。 周辺環境との調和も図られており、まさに地域に溶け込んだ存在といえるでしょう。

参考文献

川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年8月20日。ISBN 978-4-06-270065-8
『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日
* 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日。ISBN 978-4-7770-1336-4

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