鳥飼 (福岡市)

鳥飼（とりかい）

福岡市中央区と城南区にまたがる鳥飼は、かつて早良郡に属した鳥飼村がそのルーツです。現在の行政地名では、鳥飼一丁目から七丁目までが存在し、一丁目から三丁目が中央区、四丁目から七丁目が城南区となっています。城南区役所は六丁目に位置しています。

地理

鳥飼は、福岡市の都心部である天神から西南西へ約3キロメートル、大濠公園からは西南西へ1キロメートル弱の場所に位置し、西新と六本松の中間にあたります。周辺地域との境界は以下の通りです。

北北西：今川
東北東：大濠
東北東：樋井川を介して草香江
南：別府、城西団地
西北西：七隈川を介して曙、城西
西南西：樋井川を介して城西

高度経済成長期には、転勤族が多く住む社宅街として知られていましたが、現在ではマンションの比率が高い住宅街へと変化しています。樋井川が町内を流れ、中央区と城南区の境界となっています。

住宅街としての鳥飼

鳥飼は、西新などの繁華街に近い住宅地でありながら、バス路線が多く、徒歩圏内に地下鉄の駅が2路線あるなど、交通の便が良いのが特徴です。平坦で静かな住環境も魅力で、住む街として人気を集めています。近年はマンション建設が相次ぎ、集合住宅が多い街並みとなっています。城南区の鳥飼小学校には、転勤族の子供たちが多く、多様な方言が飛び交うこともあります。

河川と地形

鳥飼は「鳥飼低地」と呼ばれる標高1～3メートルの平坦な土地です。樋井川が中央区と城南区の間を流れ、七隈川と合流しています。過去には樋井川の氾濫による浸水被害も発生しましたが、大規模な河川改修工事により、その危険性は低減されています。

地価

2017年1月1日時点の公示地価は、福岡市城南区鳥飼5丁目2番5の地点で300,000円/m²となっています。

歴史

鳥飼は、歴史的にも重要な場所です。

1274年：元寇・文永の役の戦場（鳥飼潟の戦い）
1889年：町村制施行により鳥飼村が成立
1912年：鳥飼炭鉱が開鉱、炭鉱町として発展
1919年：鳥飼村が福岡市へ編入
1925年：北九州鉄道鳥飼駅（後の国鉄鳥飼駅）が開業（1983年廃止）
1945年：福岡大空襲で福岡第一師範学校・女子部が焼失
1951年：鳥飼小学校が開校
1982年：城南区が新設され、鳥飼の一部が西区から城南区へ
1987年：城南区役所庁舎が完成、移転

人口

中央区鳥飼一丁目から三丁目、及び城南区鳥飼四丁目から七丁目までの人口は以下の通りです（各年9月末現在）。

中央区鳥飼一丁目から三丁目まで
城南区鳥飼四丁目から七丁目まで

交通

地区内には鉄道は通っていませんが、福岡市地下鉄空港線西新駅、七隈線別府駅が徒歩圏内です。西鉄バスが多数運行しており、天神や博多駅へのアクセスも良好です。

施設

鳥飼には、城南区役所や学校などの公共施設が多く、コンビニエンスストアやスーパーマーケットも充実しています。鳥飼5丁目には商店会も形成されています。

公共・公益施設
学校：南当仁小学校、鳥飼小学校
公園

出身人物

鳥飼出身の著名人として、以下の人物が挙げられます。

安川敬一郎（安川財閥創始者）
金子堅太郎（政治家、官僚）
野中到（気象学者）
守田利遠（軍人、陸軍少将）
* 山本美月（モデル、女優）

まとめ

鳥飼は、歴史と自然が調和した、住みやすい街です。交通の便も良く、生活に必要な施設も充実しており、様々な世代にとって魅力的なエリアと言えるでしょう。

もう一度検索