鵜飼い大橋

鵜飼い大橋の概要

鵜飼い大橋（うかいおおはし）は、岐阜県道77号岐阜環状線上に位置し、岐阜県岐阜市の長良川を渡る斜張橋と箱桁橋の構造を持つ橋です。この橋は、2003年3月20日に供用を開始し、総工費は約102億円をかけて建設されました。橋全体の延長は469メートルで、斜張橋部分が154メートル、箱桁橋部分が315メートルを占めています。橋の幅は28.3メートルから29.1メートルで、鋼材を基にした構造となっています。

地理と環境

鵜飼い大橋は、周囲の自然とも調和した位置にあります。左岸には金華山がそびえ、右岸側には長良川温泉街が広がっていて、自然の景観が一望できます。河川敷はレクリエーションの場としても利用されており、「長良川プロムナード計画」によって整備された散策路が設けられ、観光客や地元の人々が楽しんでいます。特に、長良川の鵜飼いや花火大会の際には、多くの人で賑わいます。

橋の構造

この橋は、斜張橋と箱桁橋の二つの異なる構造で成り立っています。斜張橋は、主塔が高さ60メートルで、75度の角度で傾いています。通常の橋とは異なり、主塔からは3方向にケーブルが引かれており、特に陸側には通常とは異なる配置でひねったケーブルが張られています。この構造によって、耐久性と美しさが両立されています。

鵜飼いとの関連

橋の名にも示されるとおり、鵜飼い大橋の周辺では、伝統的な鵜飼いが行われています。この地域では、鵜が鮎を捕るための漁法として知られ、橋からはその様子を観覧することもできます。鵜飼いの神秘的な雰囲気を損なわないよう、橋の照明設備は工夫されています。特に車道脇には高いコンクリート壁が設けられ、光が漏れ出ることがないよう工夫されています。

照明とライトアップ

鵜飼い大橋は、照明デザイナーの石井幹子が手がけたライトアップが特徴です。鵜飼いの開催時期以外にも、主塔が夜の空間を彩ります。夏には清流・長良川の涼しげな青色からエメラルド色へのグラデーションが、冬には暖かい黄～オレンジ色のグラデーションが施され、訪れる人々を楽しませています。これにより、橋は夜の観光スポットとしても利用されています。

交通アクセス

この橋は岐阜市の中心部への交通の要と位置づけられ、南側の井ノ口トンネルを通じて国道156号と接続しています。さらに国道22号に繋がっており、名古屋方面へのアクセスを容易にします。近年、交通量の増加に伴い、渋滞を軽減するための整備も行われました。特に、井ノ口トンネルや岩戸トンネルの改築が進められ、スムーズな交通が実現されています。

賞と評価

鵜飼い大橋は、数々の受賞歴があります。第15回全国街路事業コンクールでは全国街路事業促進協議会会長賞を受賞し、また平成15年度土木学会田中賞（作品部門）にも輝いています。これらの受賞は、橋の技術的な優位性や美しさが評価された結果です。

アクセスと観光

周辺には東海北陸自動車道の「岐阜各務原IC」から車で約20分の距離にあり、訪れやすい名所です。長良川の美しい風景を楽しみながら、地元の文化に触れることができるこの場所は、観光客にとって魅力的なスポットと言えます。

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