鶯歌区

鶯歌区（インゴー/おうか-く）

鶯歌区は、台湾北部、新北市に位置する市轄区です。西に桃園市と接し、新北市の中でも西端に位置しています。

地理

鶯歌区は、新北市の西端に位置し、東は樹林区、西は桃園市八徳区、桃園区、西南は桃園市大渓区、東南は三峡区、北は桃園市亀山区と接しています。この地理的な位置から、新北市と桃園市を結ぶ交通の要衝としても機能しています。

行政区画

鶯歌区は、いくつかの里（行政区画）に分かれています。

歴史

17世紀後半、1684年に客家人が入植を開始し、この地の歴史が始まりました。1685年には、泉州出身の陳瑜が南部から入植したという記録が残っています。1920年に鶯歌庄が設置され、1940年には鶯歌街に昇格しました。その後、1945年に鶯歌鎮に改称され、2010年12月25日には新北市への改編に伴い、鶯歌区となりました。

地名の由来は、鶯歌の北側の山にある鸚鵡の形をした巨岩にあります。この巨岩は「鸚哥石」と呼ばれていましたが、時代とともに「鷹哥石」、「鶯哥」、そして現在の「鶯歌」へと変化したとされています。伝説によると、この巨岩は瘴気を吐き、人々を苦しめていたため、鄭成功が爆破したと伝えられています。

政治

行政

鶯歌区の行政は、区長が中心となって運営されています。歴代の区長が地域の発展に尽力してきました。

対外関係

姉妹都市・提携都市として、アメリカ合衆国ワシントン州のケニウィック市があります。

経済

清朝時代から日本統治時代にかけては、農業が地域の主要産業でしたが、現在では陶磁器産業が中心となっています。

陶磁器産業の起源は、清朝嘉慶年間に呉岸、呉糖、呉曽らがこの地にやってきた際、近隣の尖山地区で良質な粘土を発見し、窯を設置したことに始まると伝えられています。日本統治時代までは、農家の副業として行われていましたが、戦後、陶磁器産業は急速な発展を遂げ、現在では重要な地場産業としての地位を確立しています。

教育

鶯歌区内には、小学校、中学校、高校などの教育機関が設置されています。

交通

鶯歌区は、鉄道（台湾鉄路管理局）やバスなどの公共交通機関が整備されており、新北市や桃園市へのアクセスが容易です。

観光

鶯歌区には、多くの観光スポットがあります。

観光スポット

大漢渓 - 鶯歌渓: 自然豊かな渓流です。
新北市立鶯歌陶磁博物館: 陶磁器に関する展示やワークショップが行われています。
鶯歌老街: 伝統的な陶磁器店が並ぶ商店街です。
三鶯龍窯橋: 独特なデザインの橋で、観光名所となっています。
* 鶯歌永吉公園: 地域の憩いの場として利用されています。

鶯歌区は、歴史と文化が息づく魅力的な地域です。陶磁器産業を中心に発展してきたこの地で、歴史や文化に触れ、自然を満喫してみてはいかがでしょうか。

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