八徳区

八徳区（バーデー/はっとく-く）

台湾桃園市北部に位置する八徳区は、豊かな自然と歴史が息づく地域です。桃園市の北東部に位置し、新北市鶯歌区、中壢区、大渓区、桃園区、平鎮区と隣接しています。東西約6,760m、南北約8,460mの広がりを持ち、市内で最も面積が小さいながらも、高い人口密度を誇ります。

地理

八徳区は、桃園台地の北東端に位置し、東南部がやや高くなっているものの、全体的に平坦な地形です。海抜は110mから115mで、茄冬渓が市内を南西から北へ流れ、南崁渓に合流しています。農業用水の確保が課題で、市内には溜池（埤塘）が点在しています。これらの溜池は、初期の入植者が雨水に依存しない農業を目指し、また魚やエビの養殖を行うために築かれ、200～300年の歴史があります。現在も80以上の溜池が残っており、地域の景観を特徴づけています。

歴史

八徳区は、かつて「八塊厝」と呼ばれていました。その由来には二つの説があります。一つは、1741年に開発が始まった際、この地域に「荘頭」「荘尾」「稲埕頭」「連城」「旧城」「城外」「公館」「租倉」の8つの集落があったためとする説です。もう一つは、1745年に福建省や広東省からの移民が入植し、謝、蕭、邱、呂、頼、黄、呉、李の8つの姓の人々が家を建てたことに由来するとする説です。

1920年の台湾地方改制で「八塊」と改称され、戦後に「八徳」と改められました。その後、数度の行政区分の変更を経て、1995年1月1日に市制が施行され八徳市となりました。2014年12月25日に桃園県が直轄市となり桃園市に改称されたことに伴い、八徳市は八徳区と改称し、現在に至ります。

行政区

八徳区は、複数の里から構成されています。

歴代区長

歴代の区長が行政を担ってきました。

教育

八徳区には、以下の教育機関があります。

高級中学

桃園市立永豊高級中学
私立新興高級中学

国民中学

桃園市立八徳国民中学
桃園市立大成国民中学

国民小学

区内には複数の小学校があります。

軍事学校

国防大学
陸軍化学兵学校

交通

区内には、主要な道路が整備されています。

観光地

八徳区には、以下の観光スポットがあります。

八徳三元宮
桃園大圳
八塊厝飛行場
霄裡

著名な出身者

八徳区出身の著名人には、以下の人物がいます。

朱立倫 - 政治家。桃園県長、行政院副院長を経て新北市長。
鄭文燦 - 政治家。県市合併後の初代桃園市長。
萬芳 - 女優・歌手。
鄭問 - 漫画家。

外部リンク

* 八徳区公所

八徳区は、その豊かな歴史と文化、そして自然が調和した魅力的な地域です。観光や居住地としても注目されています。

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