鶴舞 (名古屋市)

鶴舞（つるま、つるまい）

鶴舞は、愛知県名古屋市昭和区に位置する町名です。現行行政地名としては、鶴舞町と鶴舞一丁目から四丁目が存在します。この地域は、その読み方や歴史において、いくつかの興味深い特徴を持っています。

地理

鶴舞は、名古屋市昭和区の北西端に位置し、西は中区、南は福江、白金、御器所、北は千種区と接しています。行政地名としては、昭和区鶴舞と鶴舞町がありますが、かつては中区千代田の一部が鶴舞町でした。現在、昭和区に残る鶴舞町の大部分は、名古屋大学医学部附属病院の敷地となっています。また、昭和区鶴舞一丁目には、広大な鶴舞公園が広がっています。

歴史

地名の由来

「鶴舞」という地名の由来には、いくつかの説があります。有力な説としては、かつて「ツルマ」とカタカナで表記されていたものが、後に漢字が当てられたというものです。『名古屋市史』では、その由来は不明とされていますが、『金鱗九十九之塵』には、かつてこの地が海辺であり、鶴が多かったという伝承が記されています。また、水流（つる）の間（水がよどむ場所）が語源とする説も存在します。ただし、この水流間説は鶴舞公園周辺の地形から提唱されたもので、実際の東鶴舞や西鶴舞の位置とは異なっています。

記録に残る最も古い資料である『愛知県郡町村字名調』（1882年）には、常盤村の小字として「東鶴舞（ヒガシツルマイ）」と記載されています。このように、地名としての読み方は「つるまい」ですが、施設の正式名称では「つるま」（鶴舞公園など）と「つるまい」（鶴舞駅など）が混在しています。

沿革

江戸時代には、現在の栄4丁目及び5丁目付近に「鶴舞池」という大きな池が存在しましたが、江戸時代中期には既に埋め立てられたとされています。江戸後期の『尾張名陽図会 巻六』には、「鶴舞（つるまひ）池の旧跡」という記述があり、「つるまい」と「つるま」という二つの読み方が既に並立していたことが伺えます。この池は現在の鶴舞とは異なる場所にありました。

1882年の『愛知県郡町村字名調』には、愛知郡常盤村の字名として「東鶴舞」「西鶴舞」が記録されており、どちらも「つるまい」と読まれていました。これらの地名が現在の鶴舞と同じ場所を指すかどうかは不明です。

1909年、愛知郡御器所村の一部が名古屋市中区に編入され、鶴舞町が成立しました。同年には鶴舞公園が開園しましたが、正式名称は当初から「つるまこうえん」でした。

1928年には、普選記念壇が鶴舞公園内に設置され、国鉄が鶴舞公園前駅を開業させましたが、これは臨時駅であり、同年中に廃止されました。この駅の正式名称は「つるまいこうえんまえ」でした。

1937年、鶴舞公園前駅が「鶴舞駅」として正式に開業し、同時に中区鶴舞町の一部が昭和区に編入され、昭和区鶴舞町が成立しました。1972年には、戦災復興土地区画整理により、鶴舞一丁目から四丁目が成立し、鶴舞町はこれらの丁目へ編入されました。1977年には、中区鶴舞町が消滅し、1979年には昭和区鶴舞町の一部が吹上一丁目に編入されました。

町名の変遷

鶴舞の町名は、その歴史の中で何度か変遷を遂げてきました。現在では、昭和区鶴舞一丁目から四丁目、そして鶴舞町として構成されています。

世帯数と人口

2019年1月1日現在、鶴舞の世帯数と人口は以下の通りです（具体的な数値は省略）。

学区

鶴舞の学区は、市立小中学校と公立高等学校に分かれています（具体的な学校名は省略）。

交通

鉄道

鶴舞地区には、JR東海中央本線の鶴舞駅があります。また、名古屋市営地下鉄鶴舞線の荒畑駅も地区内に位置しています。ただし、鶴舞線の鶴舞駅は隣接する中区千代田二丁目に所在します。

周辺の道路

鶴舞周辺には、空港線、大須通、葵町線、中央線西通、山王通、名古屋高速道路都心環状線などが通っています。

施設

鶴舞一丁目

鶴舞公園
名古屋市公会堂
名古屋市鶴舞中央図書館
名古屋市立鶴舞小学校
STATION Ai

鶴舞二丁目

タニダ本社
フィールコーポレーション本社

鶴舞三丁目

名古屋市立北山中学校

鶴舞四丁目

名古屋大学鶴舞キャンパス

その他

日本郵便の集配担当郵便局は以下の通りです。

脚注

（具体的な脚注の内容は省略）

参考文献

福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年。

関連項目

名古屋市の地名
鶴舞 (曖昧さ回避)

外部リンク

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