鶴重町

鶴重町(つるしげちょう)



鶴重町は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した地名です。

町名の由来



この町名の起源は、清洲越しに遡ります。清洲時代にこの地に住んでいた刀鍛冶、丹羽三左衛門が、自身の鍛えた刀に「鶴重」という銘を刻んだことに由来するとされています。

興味深いことに、1688年元禄元年)から1834年天保5年)までの間、この町は一時的に「本重町」と改名されていました。これは、当時の将軍、徳川綱吉の養女である鶴姫の「鶴」の字を避けるためでした。しかし、この改名も、丹羽三左衛門の祖先の法名「道本」から「本」の字を取ったものとされています。

歴史



鶴重町は、その歴史の中でいくつかの行政区分の変更を経験しています。

1878年明治11年)12月20日:名古屋区の成立に伴い、名古屋区鶴重町となりました。
1889年明治22年)10月1日名古屋市の成立に伴い、名古屋市鶴重町となりました。
1908年明治41年)4月1日:東区の成立に伴い、東区鶴重町となりました。
1944年昭和19年)2月11日:栄区の成立に伴い、栄区鶴重町となりました。
1945年昭和20年)11月3日:栄区の廃止に伴い、再び中区鶴重町となりました。
1966年昭和41年)3月30日住居表示の実施により、鶴重町は錦三丁目に編入され、その名前は地図上から姿を消しました。


参考資料



福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目



* 名古屋市の地名

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