鹿島臨海鉄道

鹿島臨海鉄道株式会社の概要

鹿島臨海鉄道株式会社（かしまりんかいてつどう）は、茨城県に拠点を置き、貨物及び旅客鉄道事業を展開する企業です。略称はKRTであり、本社は大洗町に位置しています。この鉄道会社は元々、1969年に日本国有鉄道（国鉄）や茨城県、進出企業の共同出資により設立され、当初は貨物専業の臨海鉄道としてスタートしました。

設立時の背景

設立当初の目的は、鹿島臨海工業地帯への原料や製品の輸送でした。創業から数年後の1978年には、成田国際空港への航空機燃料の一時的な輸送が行われ、この際に旅客営業も行われましたが、乗客数が少なかったため、その後の輸送方式の変更により旅客営業は終了しました。

1984年には、茨城県議会の決定を受けて、鹿島線が鹿島臨海鉄道の管理下に入り、その後大洗鹿島線として再び旅客営業を開始しました。
直近では、貨物輸送の減少を受け、コンテナ化を進めることで取扱量を伸ばし、1996年まで大洗鹿島線においても貨物列車の運行がありました。

鉄道の歴史

鹿島臨海鉄道の歴史は、以下の重要なマイルストーンで構成されています:

• - 1969年4月1日: 鹿島臨海鉄道株式会社が設立される。
• - 1970年7月21日: 鹿島臨港線北鹿島駅から奥野谷浜駅間が開業（貨物専業）。
• - 1978年: 成田空港への航空燃料の暫定輸送が始まり、同時に旅客営業も開始。
• - 1983年: 航空燃料の輸送がパイプラインに切り替わり、旅客営業は終了。
• - 1984年: 鹿島線の運営を引き受け、大洗鹿島線として再開。

現行路線

現在、鹿島臨海鉄道は以下の2路線を運行しています:

• - 鹿島臨港線: 鹿島サッカースタジアム駅から奥野谷浜駅までの距離19.2キロメートルを結ぶ貨物線。
• - 大洗鹿島線: 水戸から鹿島サッカースタジアムまでの53キロメートルの旅客路線。

車両について

鉄道の運行には、現在気動車が主に使用されており、2024年4月時点で14両が稼働しています。具体的には、6000形と8000形という二つの形式の気動車が存在し、いずれも大洗鹿島線用に製造されています。この他にも複数のディーゼル機関車が在籍しており、貨物運搬や臨時列車の運行に活用されています。

車両基地と整備

車両基地は神栖駅と大洗駅に設置されており、車両の日常的な点検やメンテナンスが行われています。過去の運用スタイルから変革し、現在では両基地が統合され、効率的な運行整備が実現しています。

イメージキャラクター

また、鹿島臨海鉄道は沿線の小学生をモデルにしたキャラクター「鹿島花梨」を公式キャラクターとして採用しており、地域密着型のアプローチを続けています。

影響と展望

アニメ「ガールズ＆パンツァー」などの作品に登場することで、訪れる観光客も多数おり、その影響で近年の乗客数は増加しています。地域経済との結びつきも強めながら、鹿島臨海鉄道は今後も発展を目指していくことでしょう。この企業は、地域の人々にとって不可欠な交通手段であり続けるだけでなく、観光資源としてもその重要性を増しています。

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