麓

山の麓（ふもと）は、山体、丘陵、高地といった地形の基底部を指し、平野部から山地へと標高が緩やかに上昇し始める地点です。この場所は、山と平野の間の移行帯として位置づけられ、山麓（さんろく）、裾野（すその）、山すそなど、様々な名前で呼ばれます。

麓は、山の頂上や山腹といった上部に対する言葉であり、山腹との境界は、傾斜が急に変化する地点として明確に現れることが多いです。多くの場合、麓は扇状地や開析台地によって形成されており、これは山地からの土砂が堆積してできた地形です。

山の麓は、山頂からの方角によって、北麓、南麓、東麓、西麓などと区別されます。これらの麓には、山からの水が集まってできた湖や、豊かな草木が生い茂る草地、山林が存在することがあります。また、丘陵や高原が広がっていることもあり、観光用の道路が整備され、村や町が形成されている場合もあります。

麓の地域では、林業、放牧、湖や湧き水を利用した漁業、高原野菜作りといった産業が営まれています。これらの産業は、麓の自然環境と密接に結びついており、その地域の生活や文化を支える重要な要素となっています。

英語の「piedmont」（ピードモント）は、麓を意味し、ロマンス語の「山の足」を語源とします。アメリカ合衆国のアパラチア[[山脈]]の麓にはピードモント台地が広がっています。また、イタリア語では「ピエモンテ」となり、アルプス[[山脈]]の麓にはピエモンテ州が存在します。

麓は、単なる地形的な特徴を表すだけでなく、人々の生活や文化、経済活動とも深く結びついた場所であり、多様な景観と歴史を持つ地域です。

参照項目：
* 山の部分名称

外部リンク

もう一度検索