麻雀博物館

麻雀博物館の歴史とその魅力

麻雀博物館（マージャンはくぶつかん）は、千葉県いすみ市に位置していた特異な博物館で、かつて麻雀に関する様々なコレクションを展示する場として多くの人々に親しまれていました。この博物館は、1999年4月10日に株式会社竹書房の野口恭一郎会長の発起により開館しました。初代館長を務めたのは大隈秀夫であり、竹書房の保養所を改装して設立されたため、施設の一部は麻雀合宿の場としても利用されていました。

収蔵品と展示内容

博物館には、世界各国から集められたさまざまな麻雀牌や麻雀卓、牌ケース、絵画、書籍など、麻雀に関する貴重なコレクションが収蔵されていました。中でも注目すべきは、歴史的価値を有する古い牌や、特に有名な牌の数々です。これらの収蔵品は、麻雀の歴史や文化を学ぶための貴重な教材ともなっていました。また、館内ではオリジナルグッズの販売も行われ、多くのファンに喜ばれていました。

館内には麻雀プロの梶本琢程も運営委員として関わっており、彼は実質的に学芸員的な役割を果たしていました。その活動により、訪れた人々は麻雀に対する深い理解を得ることができました。さらに、2010年にはNHKの大河ドラマ『龍馬伝』において、博物館の所蔵品である牌が使用され、さらなる注目を浴びました。

休館から閉館までの経緯

しかし、2012年には急遽休館し、その理由は明らかになっていません。その後、所蔵品をオークションで売却する方針が発表されましたが、中国側から「愛新覚羅溥儀の使用した牌が含まれており、中国の国有財産にあたるため売却できない」との抗議があり、売却は中止となりました。2013年には、溥儀の牌など貴重な品々が中国に引き渡され、博物館のコレクションは大幅に減少しました。

2017年8月時点で、博物館は中国人の個人所有となっており、館内にあった全自動麻雀卓と麻雀牌は、いすみ市に寄贈されました。しかし、残りの所蔵品に関してはその後の扱いが不明なままとなっています。そして、麻雀博物館は2017年11月30日に正式に閉館しました。

近隣施設と交通アクセス

近隣には太東海水浴場や太東海浜広場、太東埼灯台などの観光スポットがあり、博物館を訪れた帰りに立ち寄ることもできる魅力的な場所です。交通アクセスに関しては、JR外房線の上総一ノ宮駅からタクシーで8分、または東浪見駅から徒歩20分程の距離にありました。ただし、公共交通機関の便はあまり良くなく、アクセスの難しさが来館者にとっての課題となっていました。自動車での訪問が推奨されることもありました。

このように、麻雀博物館は麻雀という遊びをより深く理解するための施設として、多くの人々に愛されましたが、閉館することとなり、その歴史はその後の人々にとって貴重な思い出となっています。

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