黄金町駅

黄金町駅について

黄金町駅（こがねちょうえき）は、神奈川県横浜市南区白金町にある京浜急行電鉄本線の駅です。駅番号はKK40で、横浜市内の主要な駅の一つとして、多くの人に利用されています。

歴史

黄金町駅の歴史は、1930年（昭和5年）4月1日に湘南電気鉄道の始発駅として開業したことに始まります。開業当初は横浜駅までの区間が未開通だったため、バスによる代行輸送が行われていました。このバスは、当時としては珍しいワンマン運転だったという記録が残っています。

1931年（昭和6年）12月26日には、湘南電気鉄道が京浜電気分界点（現在の日ノ出町駅手前0.2km地点）まで延伸し、黄金町駅は途中駅となりました。同時に京浜電鉄も横浜駅から湘南電鉄分界点まで延伸され、両社の路線が接続し、相互直通運転が開始されました。これにより、黄金町駅は交通の要所としての役割を担うようになりました。

1999年（平成11年）7月31日の白紙ダイヤ改正により、急行が廃止されたため、黄金町駅には普通列車のみが停車するようになりました。その後、急行は復活しましたが、当駅は通過となっています。

2008年（平成20年）3月22日には、駅改修工事が開始され、改札口が浦賀駅寄りに移設されました。同時にエレベーターとエスカレーターが使用開始となり、駅のバリアフリー化が進みました。

2012年（平成24年）4月28日には、駅改修工事の進展に伴い、改札口が元の位置に戻されました。これにより、駅の利用がより便利になりました。

2019年（令和元年）7月8日には、京急グループ120周年記念事業の一環として、アニメ『ONE PIECE』とのコラボレーションが実施され、同年9月16日までの期間限定で、駅名看板に副駅名として「ゴール・D・ロジャー駅」が導入されました。これは、駅の利用者に楽しさと話題を提供する試みでした。

駅構造

黄金町駅は、島式ホーム1面2線を有する高架駅です。かつて急行停車駅であったため、ホーム有効長は8両編成に対応しています。これにより、多くの乗客をスムーズに捌くことが可能です。

のりば

駅のホームは、1番線と2番線に分かれており、それぞれ下り方面と上り方面の列車が発着します。

利用状況

横浜市統計書によると、2022年度の1日平均乗降人員は20,887人（乗車人員：10,585人、降車人員：10,302人）です。2020年度の1日平均乗降人員は18,302人で、京急線全72駅中27位となっています。近年、乗降人員は増加傾向にあります。

駅周辺

黄金町駅の周辺には、様々な施設があります。隣接する日ノ出町駅との間の高架下には、2018年春に京急が飲食、宿泊、水上レジャー拠点などの機能を備えた複合施設を開業しました。これにより、駅周辺の賑わいが創出されています。

また、東福寺、横浜赤門郵便局、横浜中郵便局、横浜吉野町郵便局、横浜浦舟郵便局などの公共施設も点在しています。大岡川や国道16号も近くにあり、交通の便が良い地域です。関東学院中学校高等学校、関東学院小学校、京急キッズランド黄金町保育園などの教育施設も充実しています。さらに、阪東橋駅（横浜市営地下鉄ブルーライン）、イセザキモール（西端）、南区総合庁舎、横浜市南区役所、南公会堂といった施設も近くにあり、利便性の高い地域となっています。

バス路線

横浜市営バスと相鉄バスが運行しており、最寄りのバス停は「黄金町」（徒歩すぐ）と「初音町」（黄金町よりやや北側）です。これにより、駅からのアクセスが容易です。

その他

湘南電気鉄道は当初、東京横浜電鉄（現・東急東横線）との相互乗り入れを計画しており、黄金町駅から現在の東日本旅客鉄道桜木町駅まで線路を敷くための用地を確保していました。これは、黄金町駅が横浜の交通網において、重要な役割を担う可能性があったことを示唆しています。

黄金町駅付近一帯は、1945年の横浜大空襲で壊滅的な被害を受けました。戦後の一時期には、特殊飲食店街と麻薬売買の土地であったという歴史も持っています。この地域の歴史については、「黄金町」の項目に詳細が記述されています。

2017年5月10日には、京急ニュースリリースで当駅ホーム上家延伸が発表されました。これにより、駅の利便性向上が期待されています。

ハイキング特急の待避

かつて、下りハイキング特急の待避が黄金町駅で行われていました。具体的には、下りの普通電車が当駅に到着後、スイッチバックして上り線に転線し、ハイキング特急「第二房総号」の通過を待って再び下り線に転線するというものでした。しかし、ハイキング特急が廃止されたため、この待避は行われなくなり、渡り線も撤去されました。

隣の駅

京浜急行電鉄本線において、黄金町駅の隣の駅は以下の通りです。

* 日ノ出町駅 (KK39) - 黄金町駅 (KK40) - 南太田駅 (KK41)

まとめ

黄金町駅は、京浜急行電鉄本線における重要な駅の一つであり、その歴史、構造、周辺環境において、多くの特徴を持っています。過去には始発駅としての役割を担い、現在では地域住民の生活を支える重要な交通拠点となっています。今後も、駅の利便性向上が期待されています。

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