黒崎博

黒崎博（くろさきひろし）は、1969年生まれの日本の演出家、映画監督です。岡山県出身で、京都大学文学部で社会学を専攻した後、1992年にNHKに入局しました。教育番組を担当した後、1996年にドラマ番組部へ異動し、その才能を開花させました。

2010年、NHK広島放送局制作のドラマ『火の魚』で、平成21年度芸術選奨文部科学大臣新人賞をはじめ、数々の賞を受賞。この作品は、大胆かつ繊細な演出で、登場人物の心の奥深くまで描き出したと評価されました。その後も、2011年には初の映画監督作品『冬の日』を発表し、『セカンドバージン』で長編映画に進出しました。

黒崎監督の作品は、常に人間の内面を深く掘り下げ、観る者の心を揺さぶる力があります。特に、2015年にサンダンス・インスティテュート/NHK賞でスペシャル・メンション賞を受賞した『神の火』（後に『太陽の子』と改題）は、テレビドラマ化、映画化もされ、大きな話題を呼びました。

彼の主な作品には、以下のようなものがあります。

テレビドラマ

浪花少年探偵団（2000年、NHK大阪）
金曜時代劇 はんなり菊太郎〜京・公事宿事件帳（2002年、NHK大阪）
パパ トールド★ミー 大切な君へ（2003年、NHK大阪）
連続テレビ小説
わかば（2004年 - 2005年、NHK大阪）
どんど晴れ（2007年）
ひよっこ（2017年）※チーフ演出
マチベン（2006年）※第61回文化庁芸術祭優秀賞
ウォーカーズ〜迷子の大人たち（2006年）
帽子（2008年、NHK広島）※第63回文化庁芸術祭優秀賞、第35回放送文化基金賞優秀賞
火の魚（2009年、NHK広島）※第64回文化庁芸術祭大賞、第36回放送文化基金賞優秀賞、第62回イタリア賞、第50回モンテカルロ・テレビ祭最優秀賞 ほか
チェイス〜国税査察官〜（2010年）
セカンドバージン（2010年）※東京ドラマアウォード2011優秀賞
メイドインジャパン（2013年）※第68回文化庁芸術祭優秀賞、第39回放送文化基金賞優秀賞
実験刑事トトリ2（2013年）
さよなら私（2014年）
逃げる女（2016年）
NHKスペシャル「未解決事件 File.07 警察庁長官狙撃事件」 実録ドラマ 『容疑者Nと刑事の15年』（2018年）
太陽の子（2020年）※作も担当 ※サンダンス・インスティテュート/NHK賞2015 スペシャル・メンション賞（特別賞）
大河ドラマ
青天を衝け（2021年）※チーフ演出
配信ドラマ
さよならのつづき（2024年11月14日配信、Netflix）

映画

冬の日（2011年、アークエンタテインメント）※脚本も担当
セカンドバージン（2011年、松竹）
太陽の子（2021年公開予定）※作も担当 ※サンダンス・インスティテュート/NHK賞2015 スペシャル・メンション賞（特別賞）


これらの作品を通して、黒崎博は、日本の映像業界において、その名を確固たるものにしました。彼の今後の活躍にも、大きな期待が寄せられています。

また、2019年には、第5回大山勝美賞を受賞するなど、その功績は多方面から認められています。

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