黒川和美

黒川和美（くろかわ かずよし）

プロフィール

黒川和美は、1946年6月2日に岐阜県で生まれ、2011年2月2日に64歳で逝去した、日本の著名な経済学者です。専門は公共選択論で、法政大学で長年教鞭を執り、多くの研究者や実務家を育成しました。

学歴と職歴

横浜国立大学経済学部を卒業後、慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程を修了しました。学部時代は長洲一二教授のゼミに所属し、大学院では加藤寛教授に師事しました。その後、法政大学経済学部で特別研究助手、助教授を経て教授に就任し、2011年まで務めました。

研究活動

公共選択論の日本における第一人者として知られ、その研究は多岐にわたりました。数多くの審議会委員を歴任し、政府の政策決定に深く関与しました。また、公共選択学会会長や日本計画行政学会会長も務め、学術界にも大きく貢献しました。

教育活動

研究活動だけでなく、教育者としても卓越した能力を発揮し、黒川研究室からは多くの優秀な研究者が輩出されました。また、公共部門や民間企業にも有為な人材を送り出し、社会の発展に貢献しました。

著書

黒川和美は、多数の著書を執筆しました。主な著書は以下の通りです。

単著
『公共部門と公共選択』（三嶺書房、1987年／第2版、1993年）
『民優論』（PHP研究所、1997年）
『農村大革命-農村を変える 日本を変える-』（PHP研究所、1998年）
『黒川和美の地域激論 ― 日本の問題、地方の課題』（ぎょうせい、2002年）

編著
『地域金融と地域づくり――二層の広域連携時代における地域金融の課題と役割』（ぎょうせい、2006年）
『官僚行動の公共選択分析』（勁草書房）

共著
『経済政策入門（1）理論』（有斐閣、1993年）
『農業大革命――農業が甦る・日本が変わる』（PHP研究所、1995年）
『人口減少時代の国土ビジョン新しい国のかたち「二層の広域圏」』（日本経済新聞社、2005年）
『グローバルフロント東京 ～魅力創造の超都市戦略～』（都市出版）

共編著
『政府の経済学』（有斐閣、1987年）
『通信新時代の法と経済』（有斐閣、1991年）
『テキストブック現代経済政策』（有斐閣、1993年）

これらの著書は、公共選択論や経済政策に関する重要な議論を提供し、学術界や政策立案に大きな影響を与えました。

公職・委員履歴

黒川和美は、数多くの公職や委員も歴任しました。以下はその一部です。

内閣府道州制ビジョン懇談会 税財政専門委員会 委員長
内閣府構造改革特区 評価・調査委員会 委員
財務省 財政制度等審議会 委員
財務省 独立行政法人評価委員会 委員
国土交通省都市・地域整備局 下水処理水の再利用のあり方を考える懇談会 委員
国土交通省 交通政策審議会 港湾分科会 委員
農林水産省 食料・農業・農村政策審議会 委員
総務省電波政策懇談会 委員
総務省ICTビジョン 懇談会 委員
総務省情報通信審議会 専門委員
東京国税局 土地評価審議会 委員

これらの公職を通じて、日本の政策決定に多大な貢献をしました。

死去

黒川和美は、2011年2月2日、原発性慢性骨髄線維症のため、東京都港区の病院で64歳で逝去しました。

外部リンク

* 黒川研究室


黒川和美は、経済学の発展に大きく貢献しただけでなく、多くの人材育成にも尽力した、偉大な学者であり教育者でした。

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