黒田直方

黒田直方について

黒田直方（くろだ なおかた）は、上総久留里藩の第5代藩主であり、黒田家の6代目にあたります。彼は安永7年（1778年）8月28日に、江戸下谷邸にて第2代藩主の黒田直亨の妾腹の三男として誕生しました。同じ家系に生まれながら、彼が藩主になるまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。

藩主への道

享和元年（1801年）、黒田直亨の甥であり、第4代藩主の黒田直温が後継ぎもなく急逝したため、直方は養子として家督を継ぎました。この時、彼は従五位下、豊前守に叙位・任官されました。元々の初名は直服（なおこと）でしたが、文化2年（1805年）に直方に改名し、それが彼の名として広く知られることになります。

家族と隠居

直方は家督を継いだ後、一時は藩の運営に尽力しましたが、文化8年（1811年）に嫡男の直明が早逝すると、次男の直静も幼少であり、家計が厳しい状況に直面しました。その結果、文化9年（1812年）9月13日に養子の直侯（酒井忠徳の子）に家督を譲り、隠居する決断を下しました。この時期、直方は左兵衛佐に任官され、後に剃髪した際には左兵衛入道と名乗りました。

最期の時

直方は、天保3年（1832年）4月17日に死去しました。享年は55歳でした。彼の死は、久留里藩にとって重要な出来事であり、直方の継承者たちはその後の家族の運営に影響を及ぼすことになりました。

系譜

家族構成

• - 父母

- 実父: 黒田直亨
- 養父: 黒田直温

• - 正室・継室

- 正室: 久子（牧野宣成の娘、慧光院）
- 継室: 悦子（京極高備の娘）

• - 子女

- 長男: 黒田直明
- 他に、美恵、黒田直静（次男）、玄之助、黒田直剛、曲淵直端、娘たちも多く、敬称がそれぞれに付与されています。
- 養女: 新庄茂之丞や高山平左衛門の養女たちも関与しました。

養子

• - 養子

- 黒田直侯（酒井忠徳の三男）

このように、黒田直方は藩主としてだけでなく、家庭の中でも多くの人間関係を築いていきました。彼の生涯は、上総久留里藩の歴史において重要な役割を果たしており、名家黒田氏の系譜を今に伝えています。

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