黒田英邦

黒田 英邦（くろだ ひでくに）

日本の実業家。1976年（昭和51年）1月10日生まれ。

兵庫県芦屋市出身。オフィス用品、家具、空間デザインなどを手掛ける大手企業、コクヨ株式会社において、代表取締役社長および最高経営責任者（CEO）を務める経営者である。

同社は、黒田英邦氏の曽祖父にあたる黒田善太郎によって創業された。善太郎氏が興した事業は、祖父の黒田暲之助氏、父の黒田章裕氏へと受け継がれ、英邦氏は創業家から輩出された四代目の経営トップとなる。弟に黒田卓也氏がいる。

経歴

出身地である兵庫県の甲南中学校・高等学校で中高時代を過ごした。その後、甲南大学経営学部に進学し、1998年に同学部を卒業。さらに国際的な視野を広げるため、アメリカ合衆国のルイス&クラークカレッジで学び、2000年に同カレッジの経済学部を卒業した。

大学卒業後の2001年、曽祖父が創業したコクヨ株式会社に入社。キャリアをスタートさせた。入社後は、グループ企業を含め、多岐にわたる部署で経験を積んでいく。

2005年には、グループ会社であるコクヨオフィスシステムの取締役に就任。2007年には同社の取締役兼常務執行役員に昇進した。この時期、コクヨグループのソリューション事業の中核を担う会社で経営の一端に携わった。

2009年には、コクヨ本体の取締役に就任すると同時に、コクヨファニチャーの代表取締役社長に就任。家具事業のトップとして経営手腕を発揮した。

コクヨ本体での役職も順調に昇進し、2011年には常務執行役員、2014年には取締役専務執行役員となるなど、経営中枢に近づいていった。

そして2015年、コクヨ株式会社の代表取締役社長に就任。同時に最高経営責任者（CEO）も兼任することとなった。社長就任後は、特に海外事業の展開を積極的に推進。グローバル市場でのプレゼンスを高め、事業の多角化や新たな収益源の確保を目指すなど、国内外での事業構造改革と成長戦略を強力に主導している。

メディア出演

経営者としての活動は、メディアでも取り上げられている。例えば、2023年8月31日にはテレビ東京系列で放送された経済ドキュメンタリー番組『日経スペシャル カンブリア宮殿』に出演した。この回は「失敗を恐れない！ 老舗文具メーカー あくなき挑戦」と題され、コクヨ株式会社の経営戦略や、黒田氏が推進する改革、挑戦的な取り組みについて、社長としてその考えやビジョンを語った。

創業家出身の経営者として、伝統を守りつつも、常に新しい挑戦を続ける姿勢は、多くの注目を集めている。

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