黒羽根秀雄

黒羽根秀雄の生涯

黒羽根秀雄（くろばね ひでお）は1882年8月に生まれ、1927年4月9日に亡くなった日本の海軍軍人です。彼は海軍大佐として活動し、「韓崎艦」、「鶴見特務艦」、「対馬艦」の艦長を歴任しました。山形県東田川郡手向村（現・鶴岡市羽黒町）出身で、彼の家族も歴史的な背景を持つ人物が多いことでも知られています。

学歴と軍歴の始まり

黒羽根は荘内中学校（現在の山形県立鶴岡南高等学校）を卒業後、1901年に海軍兵学校に入学しました。その同期生には、日本海軍の後の名将である山本五十六や他の著名な軍人たちが名を連ねています。1904年に卒業し、海軍少尉候補生となった彼は、日露戦争において樺太方面に派遣され、その後の日本海海戦にも参加しました。

海軍での経歴は順調であり、少尉任官後は各艦に乗組みを重ねていきます。1905年から1906年にかけて、扶桑や富士、橋立などの艦に乗り、その後も多くの艦に関与しました。特に、海軍砲術学校や海軍水雷学校での学業にも励み、専門的な技能を身につけていきました。

軍人としての成長

1920年代に入り、黒羽根は着実に昇進していきます。1921年には海軍兵学校の教官を務め、教えの場に新しい風を吹き込みました。しかし、健康面で問題を抱えることもあり、1923年には十二指腸潰瘍に悩まされるようになりました。それにもかかわらず、彼は軍人としての任務を続け、艦長としての役目を果たしていきます。

1926年には海軍大佐に昇進し、佐世保海軍人事部長を経て艦長職に就きますが、体調の悪化により艦長を辞任せざるを得なくなりました。

終焉とその後の影響

黒羽根は1927年に予備役に回され、そのわずか数日後に享年46で亡くなりました。彼の死は地域で多くの人々に惜しまれ、特に手向村の子供たちの間で「かんから餅」に関する歌が流行するなど、彼の存在は今も語り継がれています。

家族と先祖

黒羽根家は、曾祖父が庄内藩士であり、絵師としても知られた大山北李や、子孫には医学博士や画家などがいることでも注目されます。家族は、長男が医学博士であり、次男も海軍軍医として活躍し、次々と優れた人物を輩出しています。これらの事実は、黒羽根秀雄自身の背景も含め、彼がどのような影響を周囲に与えたのかを示しています。

栄誉

生前、黒羽根は数々の栄典を授与されており、勲章においては勲六等単光旭日章から始まり、最終的に勲三等瑞宝章までを獲得しています。また位階についても、正五位にまで昇進しました。

彼の精力的な活動と貢献は、日本の海軍の歴史に刻まれています。

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