龍穴

龍穴とは：大地のエネルギーが宿る場所

龍穴（りゅうけつ）とは、陰陽道、古代道教、風水術において、特別な意味を持つ場所として知られています。そこは、大地の気が吹き上がり、繁栄をもたらすとされる、非常に重要な土地なのです。龍穴へ向かう気の流れは龍脈（りゅうみゃく）と呼ばれ、大地のエネルギーが集中するルートを示しています。

陰陽道における龍穴

陰陽道では、尋龍点穴（じんりゅうてんけつ）と呼ばれる相地法を用いて、聖なる土地、すなわち龍穴を探し出します。陰陽道の思想の根幹には、天円地方という考え方があり、天は円く、地は方形であるという思想が、建築物の方形をなす形に影響を与えています。また、四神相応（しじんそうおう）という哲学体系も持ち合わせており、土地の吉凶を判断する際に用いられます。

風水における龍穴

風水においても、龍穴は大地の気が吹き上がる場所として、非常に重要な意味を持ちます。風水では、地形や水脈の流れなどを考慮し、気の流れが良い場所を龍穴として選定します。

龍穴と活断層、そして古社

興味深いことに、古来より陰陽道では、地表に露出した活断層を把握していたと考えられています。遷都や神社の建立に際しては、その土地の構造（活断層や山の配置など）を考慮し、陰陽が重ならない土地、すなわち安定した土地が龍穴として選ばれました。そのため、日本国内の主要な龍穴とされる場所には、古社が鎮座していることが多いのです。そして、そのような土地は、天変地異の影響を受けにくいとも言われています。

伊勢神宮、唐招提寺、日光東照宮などは、日本を代表する龍穴として知られています。これらの場所は、強力なパワースポットとしても有名で、多くの人々が訪れます。

関連用語

神社：神道の信仰における祭祀施設。龍穴に鎮座することが多い。
レイライン：古代遺跡などが一直線に並ぶとされる仮想の線。龍脈との関連も指摘される。
風水：古代中国で発祥した、環境学。龍穴の選定に用いられる。
陰陽道：古代中国の陰陽思想に基づいた思想体系。日本独自の発展を遂げた。
磐座：神が宿るとされる巨石や岩。龍穴の一部として扱われることもある。
パワースポット：地球のエネルギーが集中する場所。龍穴もパワースポットの一種と言える。

もう一度検索