10 YEARS AFTER -BOB BLOCKMAN MIX-

シングル「10 YEARS AFTER」について

TM NETWORK|TM_NETWORKの30枚目のシングル「10 YEARS AFTER」は、1999年7月28日にSMEJ Associated Recordsのレーベル「TRUE KiSS DiSC」からリリースされました。この曲は、Jリーグのヴェルディ川崎の2nd STAGE サポートソングとして起用され、前作のカップリング曲「IT'S GONNA BE ALRIGHT」の流れを受けて制作されました。

音楽的背景

「10 YEARS AFTER」は、TM NETWORK|TM_NETWORK名義を終了してから10年が経過したことを意識した作品です。曲名は、1970年代に活動していた同名のバンドに由来しています。作曲の際には、当時ハワイにあった個人スタジオでリラックスした環境も影響し、約1時間ほどで曲と詞が完成したとされています。歌詞は、ありふれた日常の中でどのように生きるかというテーマを深く掘り下げており、「新人でもない、引退した大御所でもない、どこか地に足の着いた存在」を描写しています。

小室哲哉は、自身の思いを率直に表現しており、家族や生活といった現実的な側面と、音楽活動との葛藤を描いています。「この年齢だったら守るべきものが多いが、それでも広い視点を持ちながらも狭いところでの悩みを行ったり来たりしているのがその時の自分だった」と彼は語りました。これにより、聴く人にも共感を呼ぶ内容に仕上がっています。

制作過程

本曲は小室が作詞を手掛けており、男性的なアプローチが特徴です。「俺」「お前」「あいつ」というフレーズが用いられ、サッカーに関連する要素を反映しています。ドラムトラックにはヒップホップを意識したものが取り入れられ、ミディアムテンポで構成されています。また、ミックスはニューヨークの音楽プロデューサー、Bassy Bob Brockmannによって行われました。残念ながら、リリース予定だった「10 YEARS AFTER - TETSUYA KOMURO REMIX」は実現しなかったものの、COMMONによるラップトラックは後のアルバム『キヲクトキロク』に収録されています。

ハワイとの強い縁も持ち合わせており、レコーディングはTK Disc Studiosで行われ、プロモーションビデオもオアフ島で撮影されました。さらに、後にハワイのバンド「カラパナ」がこの曲をカバーするなど、持続力のある作品となりました。

リリースと評価

「10 YEARS AFTER」は、業界が8センチCDシングルからマキシシングルへ移行する過渡期にリリースされ、TM NETWORK|TM_NETWORKにとっては最後の8センチCDシングルとなりました。このシングルに収録された他の楽曲や、後のアルバムにも収録されたことで、ファンからの高い評価を得ています。

収録アルバム

• - キヲクトキロク (Featuring COMMON)
• - Welcome to the FANKS!
• - TM NETWORK|TM_NETWORK ORIGINAL SINGLES 1984-1999
• - TM NETWORK|TM_NETWORK ORIGINAL SINGLE BACK TRACKS 1984-1999 (INSTRUMENTAL)

このように、「10 YEARS AFTER」は音楽的な深さと、時代を反映するテーマを持ち、TM NETWORK|TM_NETWORKの中でも特に意義深い作品とされています。

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