12 (ASKAのアルバム)

アルバム『12』について

『12』（トゥエルブ）は、ASKAによるセルフカバーアルバムで、2010年2月10日にユニバーサル シグマからリリースされました。このアルバムは、歌手としてのデビューから30年を迎えたASKAが、CHAGE and ASKAの楽曲や自身のソロ作品を再録音して収めたもので、音楽ファンにとって特別な一枚となっています。

背景とリリース

このアルバムの制作は、2009年12月に行われた自身のライブ『ASKA THE MELODY YOU HEARD THAT NIGHT 昭和が見ていたクリスマス』のツアー中に発表されました。当初はタイトルが未発表の状態で、「ASKA究極のセルフカヴァーベスト」というキャッチコピーのみが示されていました。しかし、その後正式にタイトルが『12』と決定しました。尚、2010年11月には、続編ともいえる『君の知らない君の歌』が発売されています。

制作過程と音楽性

アルバムのタイトルは収録曲数に由来していますが、ASKAはその背後により深い意味が隠されていることを語っています。特に、数に対する彼の独自の感覚が表現されており、「1から数え始めた数字が10になると、11が次のステップの先頭のように感じられる」という彼の発言からの影響を受けています。彼はまた、「12」には人間が知ることのできない続きが存在するとも言及しています。このような哲学的なバックグラウンドが、作品に対する深い探究心を感じさせます。

楽曲のアレンジは、彼の親しい友人である澤近泰輔と十川知司によって手がけられ、まさにASKAの音楽性が存分に表現されています。

プロモーションとイベント

2010年1月23日には、レコーディングスタジオで完成披露試聴会が開催され、実際の録音環境でマスター音源を聴くことができる貴重な機会が設けられました。

続く2010年には、アルバム発表後に、東京厚生年金会館で『グッバイ＆サンキュー 東京厚生年金会館 ‐ここにあなたの足跡を‐』コンサートが行われ、10日間の特別公演が大盛況のうちに終了しました。

収録曲の解説

アルバム『12』に収録されている各曲は、ASKA自身の豊かな音楽歴を反映しています。以下は代表的なトラックです：

• - LOVE SONG：オリジナルはCHAGE and ASKAの24枚目シングルに収録されている。
• - 風のライオン：10枚目アルバム『RHAPSODY』に由来する作品。
• - はじまりはいつも雨：ASKAの3枚目シングルとしてリリースされたバラード。
• - WALKやPRIDE：これらもCHAGE and ASKAの人気楽曲であり、多くのリスナーに愛されています。特に「PRIDE」は2021年にも新たにシングルカットされました。
• - お・や・す・みや君が愛を語れなど、ASKAのソロ活動やCHAGE and ASKAの様々な名曲たちが再録音されています。

このように『12』は、これまでの音楽キャリアを振り返りつつ、リスナーへ新たな解釈と感動を提供する作品となっています。ASKAの音楽の魅力を再発見できる貴重な機会であり、多くのファンにとって愛着のあるアルバムとなるでしょう。

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