15cm sFH 18

15cm sFH 18について

15cm sFH 18（ドイツ語：15 cm schwere Feldhaubitze 18）は、戦間期のドイツが開発した重榴弾砲であり、1926年から1930年にかけて開発されました。この砲は15cm sFH 13の後継として位置づけられ、1934年から生産が開始されました。結果として、1945年までに5,403門が製造され、師団内の主要な野戦榴弾砲として広く運用されました。

この砲はクルップ社とラインメタル社による競作方式で開発されましたが、最終的にはラインメタル社が製造した砲身を、クルップ社製の砲架に搭載した仕様が採用されました。15cm sFH 18は、10.5cm leFH 18とともに陸軍と武装親衛隊の主力野戦榴弾砲として使用され、特に高級司令部の砲兵や装甲師団の砲兵大隊でも運用されていました。

1938年から1942年にかけて、15cm sFH 36、15cm sFH 40、15cm sFH 42という新型砲が登場しましたが、これらは量産には至りませんでした。一方で、ドイツ以外でも輸出が行われ、中華民国におけるラ式十五糎榴弾砲やフィンランドにおける150 H 40など、多くの国に採用されました。特にフィンランドでは、戦後も152 H 88-40として運用されるほか、イタリア王国軍でもObice da 149/28として用いられました。

牽引に関しては、Sd.Kfz.7半装軌車が使用されましたが、機甲部隊との連携には課題があり、装甲砲兵連隊の一部では自走榴弾砲フンメルが開発されて運用されました。しかしながら、通常は15cm sFH 18Mが継続して使用されることが多かったのです。

この榴弾砲では、幅広い弾薬バリエーションが用意されていました。主には、榴弾（Gr.19、Gr.36）、成形炸薬弾（Gr.39 HL/A、Gr.39 HL/B）、対コンクリート弾（Gr.19 Be）、ロケット補助推進弾（R.Gr.19、R.Gr.19/40）などがありました。特にR.Gr.19は、初速505m/sで最大射程18,200mを誇り、後に改良されたR.Gr.19/40はさらに射程が延びました。

また、15cm sFH 18の射程不足が指摘され、様々な後継タイプの開発が試みられました。シュコダ社とクルップ社が関与する各種新型砲が計画されましたが、実現には至りませんでした。

派生型としては、軽量化された15cm sFH 36や、射程が向上した15cm sFH 40、15cm sFH 42などがありました。特に15cm sFH 40は、砲身を31.5口径に変更することで射程の延長を図り試作されましたが、量産は実現しませんでした。

最終的に、15cm sFH 18は戦争の終息まで使用され続け、戦後も多くの国で引き続き運用されました。特に、アルバニア、ブルガリア、チェコスロバキア、ユーゴスラビアなどに残存砲が引き渡され、多くの国の軍事装備に影響を与えました。このように、15cm sFH 18は第二次世界大戦における著名な重榴弾砲の一つとして知られています。

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