18区 (パリ)

パリの18区

パリの18区（18く、仏: 18e arrondissement de Paris）は、フランスの首都パリにおいて重要な役割を果たす行政区の一つで、セーヌ川の北側に広がっています。この区は特に、芸術の街として名高いモンマルトルを擁しており、市内で最も高い地点ともされています。18区は、歴史、文化、そして多様性が融合する魅力的なエリアです。

地理と概要

18区は「ビュット＝モンマルトル区」とも呼ばれ、面積は約6.01平方キロメートルです。この区は、北にペリフェリック（環状道路）が通っており、周囲にはセーヌ＝サン＝ドニ県のいくつかの自治体が接しています。南側は9区と10区、東は19区、そして西側には17区が隣接しています。モンマルトルの丘の頂上からは、美しいパリの景色を見渡すことができ、観光客にとっては絶好のスポットとなっています。

文化と観光名所

モンマルトルはその歴史的背景から多くの芸術家に愛された場所であり、サクレ・クール寺院やエスパス・ダリ、モンマルトル墓地、ムーラン・ルージュなどの名所が点在しています。また、テルトル広場では、似顔絵を描くアーティストたちが集まるなど、活気に満ちた雰囲気が漂っています。エリア内は観光客だけでなく、地元の人々にとっても親しまれています。

一方、18区の東側は、移民が多く暮らす地域であり、文化的に非常に多様です。このエリアにはマグリブ諸国出身のアラブ系や、アフリカ系移民が多く住んでおり、彼らの文化や食文化も楽しむことができます。特に、シャトー・ルージュやバルベス大通り界隈は賑やかな商業エリアとなっています。

歴史と住民

18区の人口は1999年時点で約184,586人であり、過去にはピーク時に約288,810人に達していました。人口密度は高く、東京都のような大都市の中でも目を引く存在です。また、絵画や音楽、文学など様々な分野で多くの著名人が18区に住み、活動してきました。たとえば、フェルナン・コルモンやモーリス・ユトリロ、さらには映画監督のジャン・ルノワールなどがこの地域にゆかりのある人物です。

教育と文化施設

区内には国立映像音響芸術学院（La Fémis）があり、多くの映像クリエイターを育成しています。また、エスパス・ダリやモンマルトル美術館など、美術館や博物館も点在し、文化的な魅力が豊富です。そのため、訪れる人々は多様なアートを楽しむことができます。

インフラと交通

18区は、複数の地下鉄路線（メトロ）が運行されており、特に2号線、4号線、12号線、13号線が利用可能です。また、ペリフェリックという環状道路でのアクセスも便利で、パリ市内の他のエリアへの移動も容易です。

パリの18区は、観光名所としての魅力のみならず、その歴史や多様性が息づく地域です。モンマルトルという特異な文化を持ちつつ、他のエリアとの交流も活発で、常に新たな発見がある場所と言えるでしょう。

もう一度検索