1887年のメジャーリーグベースボール

1887年のメジャーリーグベースボールの出来事

1887年はメジャーリーグベースボール（MLB）にとって重要な年であり、いくつかの歴史的な出来事がありました。特にデトロイト・ウルバリンズがナショナルリーグで初の優勝を遂げたことは、チームの歴史において大きな節目となりました。この年、アメリカン・アソシエーションではセントルイス・ブラウンズが3年連続の優勝を果たし、リーグの強豪としての地位を確立しました。

デトロイト・ウルバリンズの快進撃

ウルバリンズは1881年にナショナルリーグに加盟後、長らく苦しい時期が続きましたが、1885年にフレデリック・ステアーンズがオーナーに就任してから、チームは再生の道を歩み始めます。ステアーンズは補強を進め、バッファロー・バイソンズから多くの選手を獲得しました。特にダン・ブローザース、ジャック・ロウ、ハーディ・リチャードソン、ディーコン・ホワイトの4人は、「ビッグ・フォー」と呼ばれ、ウルバリンズの勝利に貢献しました。1886年にはリーグで2位、そして1887年には見事に優勝を果たしました。しかし、財政難によりこの栄光は長続きせず、翌年にはナショナルリーグを脱退することとなります。

新たに加盟したチーム

1887年には、前年にナショナルリーグから脱退したセントルイス・マルーンズとカンザスシティ・カウボーイズに代わって、インディアナポリス・フージャーズとピッツバーグ・アレゲニーズ（現パイレーツ）がアメリカン・アソシエーションに新たに加入しました。新たなチームの参加により、リーグはさらに活気づくこととなります。

選手組合の承認

この年、モンテ・ウォードらによって結成された選手組合は、ナショナルリーグに要求書を提出し、正式に組織として認められました。ただし、選手の保留条項については、給料が減少しない限り受け入れるという厳しい条件を受け入れざるを得なくなりました。これにより、選手たちの権利向上に向けた歩みが始まったことも特筆すべきです。

全米選手権の結果

シーズン終了後、アメリカン・アソシエーションの優勝チームセントルイス・ブラウンズとナショナルリーグの優勝チームデトロイト・ウルバリンズが対戦する全米選手権が開催されました。このシリーズは15試合に及び、デトロイトが10勝5敗で優勝を成し遂げました。これにより、ウルバリンズはその年の実力を証明することとなりました。

規則の変更

1887年にはいくつかのルールが改訂されました。打者は5球見逃すと1つの塁を与えられるという改正が行われ、以前の4球から変更されました。この改定は1889年には再度変更され、「4球」に戻されることとなります。また、ストライクに関しても4つまで認められるという規則が導入されましたが、この試みは翌年には元に戻されることとなります。

結論

1887年のメジャーリーグベースボールは、数々の重要な出来事が交錯し、チームの歴史に新たなページが加わった年でした。デトロイト・ウルバリンズの優勝や選手組合の承認など、後の野球界に大きな影響を与える出来事が目白押しでした。そして、リーグのルールも進化し続け、時代の変化を反映したものでした。

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