1900年のメジャーリーグベースボール

1900年のメジャーリーグベースボール

1900年のメジャーリーグベースボール（MLB）は、ナショナルリーグとアメリカンリーグという二大リーグ体制への道を拓いた一年となりました。この年、ナショナルリーグは12球団から8球団に減少しました。ブルックリン・スーパーバス（後のロサンゼルス・ドジャーズ）が、この年連続でリーグ優勝を果たしました。これはナショナルリーグが唯一のリーグであった年の最終記録でもあります。

ナショナルリーグの変遷

ナショナルリーグでは、前年度まで所属していたボルチモア・オリオールズ、ワシントン・セネタース、クリーブランド・スパイダーズが解散し、ルイビル・カーネルズはピッツバーグ・パイレーツに吸収されました。これによりナショナルリーグは8球団体制となり、クラシック・エイトと呼ばれるその後の53年間変わらないフランチャイズの基盤が築かれました。これらのクラシック・エイトには、ボストン・ブレーブス（現アトランタ・ブレーブス）、シカゴ・カブス、ピッツバーグ・パイレーツ、シンシナティ・レッズ、セントルイス・カージナルス、ニューヨーク・ジャイアンツ（現サンフランシスコ・ジャイアンツ）、フィラデルフィア・フィリーズ、ブルックリン・スーパーバスが含まれます。

ホーナス・ワグナーの躍進

この年、ピッツバーグ・パイレーツのホーナス・ワグナーが打率.381を記録し、首位打者としての称号を手にしました。彼は1897年にメジャーリーグデビューし、球団オーナーの意向でパイレーツに移籍します。この年にその才能が開花し、最高長打率、最多二塁打、最多三塁打も獲得しました。彼は1900年から1917年までパイレーツに在籍し、連続して100試合以上出場するという記録も持っており、首位打者や盗塁王など数多くのタイトルを獲得しました。彼の活躍は、後の殿堂入りのきっかけともなりました。

アメリカンリーグの台頭

この年には、アメリカンリーグも重要な発展を見せました。1894年に設立されたウエスタン・リーグがアメリカンリーグに改名し、クリーブランドやシカゴなどのチームが新たに加盟して競争を繰り広げました。最終的にはシカゴ・ホワイトストッキングスが優勝し、アメリカンリーグの存在感を強めました。メジャーリーグの統一機構が設立された1969年に、過去のリーグも含めメジャーリーグと認定される動きがあり、アメリカンリーグもメジャーリーグの一部として認められるようになりました。

二大リーグの時代へ

1900年の終わりには、ナショナルリーグの会議においてアメリカンリーグの拡大が提案されたものの、承認されませんでした。翌1901年には新たにボルチモア、ワシントンなど4チームがアメリカンリーグに加入することで、今日のような二大リーグ体制がスタートしました。

クロニクルテレグラフ・カップ

そして、この年のシーズン後には新たなトーナメントが開かれました。ピッツバーグの地元紙が提案したクロニクルテレグラフ・カップは、ナショナルリーグ優勝のブルックリン・スーパーバスと2位のピッツバーグ・パイレーツとの間で行われ、ブルックリンが優勝しました。これは短命に終わったものの、後のワールドシリーズに影響を与える要因ともなりました。

まとめ

1900年は、ナショナルリーグとアメリカンリーグの構図が変わる重要な年でした。リーグの運営やチームの変革、選手の台頭が見られ、以降のメジャーリーグに大きな影響を及ぼす土台が形成されたといえるでしょう。

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