1912年共和党全国大会

1912年共和党全国大会の概要

アメリカ合衆国における1912年の共和党全国大会は、同年6月18日から22日までイリノイ州シカゴに位置するシカゴ・コロシアムで開催されました。この大会では、前回と同様にウィリアム・ハワード・タフトを大統領候補に、ジェームズ・S・シャーマンを副大統領候補に指名しました。しかし、シャーマンは選挙の数日前に急逝し、その後彼の地位をニコラス・M・バトラーが引き継ぐこととなりました。

権力闘争の背景

この全国大会は、タフト大統領と元大統領セオドア・ローズヴェルト間の権力闘争によって引き起こされた、共和党の分裂の象徴とされています。この年は、共和党予備選挙が初めて行われた年でもあり、党内動向を大きく左右した重要な出来事が続きました。ローズヴェルトは予備選挙で大勝を収め、12州のうち9州で勝利を収め、その中でも8州では圧倒的な支持を得たことが特徴です。一方のタフトは、わずかな票差でマサチューセッツ州を手に入れたものの、故郷であるオハイオ州でもローズヴェルトに敗北してしまいました。その中で、改革を唱えた上院議員ロバート・M・ラ・フォレットも2州を獲得しました。

予備選挙における代表の獲得数は、ラ・フォレットが36人の代表を、タフトが48人の代表を、そしてローズヴェルトが278人の代表をそれぞれ獲得しました。しかし、36の州は予備選挙を実施しなかったため、その州における代表は政党政治の影響を受けながら州大会で選出されました。

代表争奪戦

タフト大統領は、代表に関する決定権を持つ共和党全国委員会を支配しており、代表235人を彼に、19人をローズヴェルトに配分しました。そのため、ローズヴェルトは彼の希望に応じて投票を辞退しました。

大会の結果

大会の結果、タフトは大統領候補として561票を獲得し、ローズヴェルトは107票、ラ・フォレットは36票（推計）を得ました。また、ローズヴェルトの棄権票は322票に上りました。副大統領候補については、シャーマンが投票結果に含まれていないものの、その地位はバトラーが引き継ぐこととなりました。

関連項目

本大会の影響はその後の政治情勢にも色濃く反映されており、1912年民主党全国大会や1912年アメリカ合衆国大統領選挙にも影響を与えました。この全国大会は、党内での権力のダイナミクスや内部対立を浮き彫りにする貴重な事例となりました。

参考文献には、政治史に関するウェブサイトや書籍があり、これらを通じて当時の状況をさらに詳しく学ぶことができます。

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