1960年の音楽

1960年の音楽

1960年（昭和35年）は、世界的に音楽シーンが大きく変化した年でした。ロカビリーのスター、エディ・コクランが交通事故で急逝するという悲劇がありましたが、一方で新たな才能が次々と登場し、多様な音楽が生まれました。

国内の動向

日本では、藤島桓夫の「月の法善寺横町」が国民的なヒットとなり、歌謡曲の人気を不動のものとしました。年末の第11回NHK紅白歌合戦では、荒井恵子と若山彰がそれぞれ紅組と白組のトップバッターを務め、島倉千代子と三橋美智也がトリを飾りました。

海外の動向

海外では、チャック・ベリー、アート・ブレイキー & The Jazz Messengers、オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーン、リッキー・ネルソン、ロイ・オービソンといったアーティストがアルバムをリリースし、ジャズ、ロックンロールなど、多様なジャンルで新たなサウンドが生まれました。

デビュー

1960年には、数多くのアーティストがデビューを飾りました。かまやつヒロシ、仲宗根美樹、ポス宮崎とコニー・アイランダース、森山加代子、佐々木功（現・ささきいさお）、橋幸夫、佐川ミツオ（現・佐川満男）、榊原貴代子（現・青山和子）、松方弘樹、冨田勲らが、それぞれの音楽キャリアをスタートさせました。

特に、橋幸夫は「潮来笠」でデビューし、瞬く間にスターダムにのし上がりました。

物故

多くの音楽家がこの世を去りました。タンゴピアニストのカルロス・ディサルリ、ピアニストのエドヴィン・フィッシャー、作曲家のエルンスト・フォン・ドホナーニ、指揮者のアンジェロ・クエスタ、ロカビリーミュージシャンのエディ・コクラン、作曲家のセシル・アームストロング・ギブズ、作曲家のヒューゴ・アルヴェーン、フルート製作者の村松孝一、テノール歌手のユッシ・ビョルリング、バリトン歌手のローレンス・ティベット、ヴァイオリニストのヴァーシャ・プシホダ、ミュージカル作詞家・脚本家のオスカー・ハマースタイン2世、作曲家のレオ・ヴェイネル、指揮者のディミトリ・ミトロプーロス、指揮者のエミール・クーパー、ボサノヴァピアニスト・作曲家のニュウトン・メンドンサ、指揮者のワルター・ゲール、ピアニストのクララ・ハスキルらが亡くなりました。

エディ・コクランの早すぎる死は、音楽界に大きな衝撃を与えました。

1960年は、音楽史において、変化と多様性の年として記憶されるでしょう。

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