1962年の南海ホークス

1962年 南海ホークスのシーズン概要

1962年は南海ホークスにとって特異な年となりました。チームは前年のパ・リーグ制覇を受けて、開幕前から優勝候補の一角として期待されていましたが、その期待は早々に裏切られることとなります。監督の鶴岡一人は、この年で17年目を迎え、そのリーダーシップが注目されていました。

開幕からの厳しい展開

シーズンがスタートすると、南海ホークスのパフォーマンスは低迷し、5月中旬まで最下位を独走する状況となりました。周囲からは「今年の南海はもう死んだ」と苦言が呈され、期待とは裏腹の厳しい現実が待ち受けていたのです。特に5月24日の阪急戦で、足立光宏選手から17奪三振を浴びた試合は悲劇的でした。この試合の結果、鶴岡監督はチームの低迷に対して責任を感じ、休養を宣言します。

監督交代とチームの再生

鶴岡監督の休養に伴い、蔭山和夫ヘッドコーチが監督代行に就任しました。この変化がチームに新たな息吹をもたらし、6月からは徐々に反撃を開始します。蔭山監督代行のもと、南海ホークスは連勝を積み重ね、打撃力を取り戻すことに成功しました。特に8月以降、鶴岡監督が復帰した後は、東映ライオンズとのゲーム差を大幅に縮め、大逆転優勝の期待感が高まりました。

シーズンの最終成績

しかし、チームは最後まで力尽きることなく健康な成績を維持し、結局2位を確保します。前年の36の貯金は16に減少しましたが、投手陣と打撃陣の成果が結びつき、73勝の内、69勝を先発ピッチャー5人が記録しました。投手陣では杉浦忠、ジョー・スタンカ、皆川睦雄の存在が光り、三浦清弘や森中千香良も活躍しました。しかしながら、期待されていたスタンカがわずか8勝に終わったことは、チームにとって誤算でした。

打撃陣に目を向けると、この年の南海ホークスはリーグ最多の119本塁打を記録し、さらに137盗塁も挙げ、特に盗塁においては東映の149個に次ぐ数字を達成しました。これにより、打撃力も高まっていたことが窺えます。

まとめ

1962年の南海ホークスは、激しい試練を乗り越え、最終的には2位でシーズンを終えました。低迷期には監督交代を経て、復活を果たした若干の希望を感じさせる結果となりました。このシーズンは、監督や選手たちの努力が凝縮されたシーズンとも言えるでしょう。

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