1962年の阪急ブレーブス

1962年の阪急ブレーブスのシーズン分析

1962年、阪急ブレーブスは戸倉勝城監督のもとで過ごした4年目のシーズンとなりました。戸倉監督は1959年に途中就任し、今シーズンが実質的な4シーズン目であり、チームはAクラス入りへと向けた挑戦を続けていました。

この年、阪急ブレーブスは西本幸雄氏を打撃コーチとして招き入れ、打撃力の強化を目指しました。西本氏は1960年に大毎の監督を務めており、その経験を活かし、チームを立て直すコードを抱えていました。投手陣では、梶本隆夫選手と米田哲也選手の「ヨネカジコンビ」がパフォーマンスを発揮し、先発ローテーションを守っていました。また、6月からは救援投手であった足立光宏選手と石井茂雄選手もローテーションに加わり、投手陣の層が一段と厚くなりました。

しかし、打撃陣には問題も見られました。移籍2年目の岡嶋博治選手が最多二塁打を記録するなどの活躍はありましたが、前年の本塁打王である中田昌宏選手や、南海から加入した杉山光平選手を含む主力選手たちは、期待に応えられないパフォーマンスに終始しました。

阪急ブレーブスは、開幕から昨年のチャンピオンである南海ホークスが低迷したため、常にAクラスの位置を維持していました。前半戦を2位で折り返し、首位の東映には大きな差をつけられながらも、プラスの影響を受けていました。しかし、夏に向けては、投手陣が好投しながらも、打線がその援護を活かせない試合が多くなりました。8月以降は南海や西鉄に順位を逆転され、最終的には大毎と同率の4位で季節を終える結果となりました。

このシーズン、阪急ブレーブスはホーム用ユニフォームを縦縞に変更し、帽子のマークも1983年まで使用される「H」に改めるなど、成績向上への努力が見られました。しかしそれも効果を見せず、シーズン終了後、戸倉監督は辞任を決意し、西本氏が次期監督に就任することとなりました。この新体制のもとで、阪急ブレーブスはその後、様々な試練を経ながらも、黄金時代を迎えることとなります。

主な出来事

• - 4月7日：南海との開幕戦が行われ、最初のバッター衆樹資宏選手がジョー・スタンカ投手から初球を打って本塁打を記録し、歴史に名を刻みました。
• - 6月13日・14日：沖縄の奥武山球場で阪急と大毎の試合が行われ、6月13日はダブルヘッダーとして実施されました。初戦では阪急が12-4で勝利したものの、第2試合は日没のためサスペンデッドとなり、続行は別の球場で行われるという異例の出来事が起こりました。

チーム成績

シーズンの成績は、一時はAクラスをキープしましたが、最終的には4位で終わることとなりました。主力選手の打撃不振が影響しており、投手陣は健闘しながらも勝敗が絡む部分で苦戦した印象が残ります。

この1962年の阪急ブレーブスのシーズンは、チームがこれから向かう方向性を見極めるための重要な年であったと言えるでしょう。そして、新しい監督のもとで再スタートを切る姿勢が、後々の成功に繋がることを期待する結果となるのです。

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