1965年イタリアグランプリ

1965年イタリアグランプリ：スチュワート、F1初勝利を飾る

1965年9月12日、イタリア・モンツァ・サーキット。F1世界選手権第8戦、1965年イタリアグランプリが開催されました。このレースは、BRMのジャッキー・スチュワートにとってF1初優勝の舞台となりました。

予選から決勝まで、波乱の展開

予選では、ロータスのジム・クラークがポールポジションを獲得。しかし、決勝レースは予想外の展開を見せます。スタート直後、クラークはトップを維持しますが、スチュワート、グラハム・ヒル、ジョン・サーティースらが猛追。サーティースはクラッチトラブルで早々に脱落します。

その後は、クラーク、スチュワート、ヒルによる壮絶なトップ争いが繰り広げられました。激しいバトルの中、クラークは63周目に燃料ポンプのトラブルに見舞われ、リタイア。6連勝はここでストップしました。

一方、優勝目前と見えたヒルは、残り2周でミスを犯してしまいます。その隙を突いたスチュワートがトップに立ち、そのままチェッカーフラッグを受けました。F1デビュー8戦目での初優勝、そしてBRMのチームメイトであるヒルが2位に入り、BRMは1-2フィニッシュを達成しました。

ホンダ陣営は、RA272に大規模な改良を加え、軽量化を図って臨みましたが、リッチー・ギンサー、ロニー・バックナム共に上位争いに加わることはできず、悔しい結果に終わりました。

各チームの状況

ロータスは、レギュラードライバーに加え地元出身のジャコモ・ルッソを起用。フェラーリは、サーティースとバンディーニに加え、ニーノ・ヴァッカレッラがスポット参戦しました。ブラバムはダン・ガーニーとデニス・ハルムに加え、ジャンカルロ・バゲッティが参戦。各チームとも、様々な戦略を駆使してレースに臨みました。

レース概要

このレースは、スリップストリームを効果的に使った攻防が各所で繰り広げられ、最後まで目が離せない展開でした。上位陣だけでなく、中団以下でも激しいバトルが繰り広げられ、順位が刻々と入れ替わったことから、レース全体を通して予測不可能な展開となりました。

スチュワートの初優勝という結果に加え、クラークのリタイア、そしてホンダの苦戦など、この1965年イタリアグランプリは、多くのドラマが詰まった一戦となりました。

参考文献

en:1965 Italian Grand Prix（2019年3月18日 16:23:34(UTC)）より翻訳
林信次『F1全史 1961-1965』ニューズ出版、1997年
アラン・ヘンリー『チーム・フェラーリの全て』早川麻百合+島江政弘（訳）、CBS・ソニー出版、1989年12月
中村良夫『F-1グランプリ ホンダF-1と共に 1963-1968 (愛蔵版)』三樹書房、1998年
Italy 1965 - STATS F1
Italian GP 1965 - grandprix.com

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